何百万人もの心血管死は十分な果物や野菜を食べていないことに起因すると新研究で判明。果物や野菜の摂取量を地域・年齢・性別で追跡。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団が資金提供しているGlobal Dietary Databaseプロジェクトの一環として行われた新研究による予備的な発見は、不十分な果物と野菜の消費量が、毎年何百万もの心臓病と脳卒中による死因となっていることを明らかにした。 この研究では、7人に1人の心血管死が十分な果物を食べていないことに起因し、12人に1人の心血管死が十分な野菜を食べていないことに起因すると推定された。
研究者らによると、2010年の心血管系の死亡が180万人近くあり、そのうち野菜の摂取量が少ないために100万人が死亡した。全体的に見て、基準に満たない果物摂取量は野菜のほぼ2倍だった。
この影響は、果物と野菜の平均摂取量が最も少ない国で最も深刻だった。 タフツ大学フリードマン栄養科学政策大学院博士研究員の主任研究者であるVictoria Miller博士は、次のように述べている。 「我々の調査結果は、世界中で果物と野菜の消費を増やすためのポピュレーションベースの努力の必要性を示している。」
Miller博士は、2019年6月8〜11日に米国メリーランド州ボルチモアで開催されたNutrition 2019(https://meeting.nutrition.org/)、米国栄養学会の年次総会で研究成果を発表した。 彼女の講演タイトル(FS01-01-19)は、「果物と野菜の消費に関連する世界的、地域的、そして全国的な心血管疾患の負担の推定:世界的な食事データベースからの分析(Estimated Global, Regional, and National Cardiovascular Disease Burdens Related to Fruit and Vegetable Consumption: An Analysis from the Global Dietary Database.)」と題されている。
果物や野菜は、血圧やコレステロールを下げることが証明されている繊維、カリウム、マグネシウム、抗酸化剤、フェノール類の良い供給源だ。 新鮮な果物や野菜はまた、消化管内の良質な細菌の維持と多様性を改善する。 これらの食品をより多く食べる人は、太りすぎや肥満になる可能性も低く、心血管疾患のリスクが低くなる。
タフツ大学のフリードマン栄養科学政策学部長、Dariush Mozaffarian博士は、次のように述べている。
生命科学雑誌バイオクイックニュース: 2024年8月号
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