老いたミツバチの脳が若返る
サイエンス出版部 発行書籍
通常若いミツ蜂が行う巣作りを、年を取ったミツ蜂が引き受ける場合、脳の老化が逆行、つまり若返る事を、アリゾナ州立大学(ASU)の研究チームが明らかにした。人の加齢性認知症についての現在の研究トレンドは新しい治療薬の開発にシフトしているが、今回の発見が示唆するのは、社会活動への参加が加齢性認知症の進展を遅らせたり、治療効果を発揮したりする可能性である。 Experimental Gerontology誌2012年5月21日号のオンライン版に発表された報告によれば、ASU生命科学部の准教であるグロ・アムダム博士に率いられる、ASUとノルウェー大学生命科学部の研究チームは、老齢の働き蜂を巣の内部で”社会的”な仕事をさせた場合、脳内の分子構造が変化することを実証した。「以前の研究で、蜂が巣内で蜂の赤ん坊である幼虫の世話をする時は、観察している期間を通して知的能力を維持していました。しかし、養育期間が終了し、巣外へ食料を採取に行き始めると急速に老化するのです。わずか2週間で羽が退化し体毛が抜け、重要な事は、脳の機能−学習機能テストで診断しましたが−が低下するのです。」とアマダム博士は語る。 「そこで私たちは、働き蜂の老化に柔軟性があるかもしれないと考え、もし老齢の働き蜂にもう一度幼虫を養育させたらどうなるかを研究することにしたのです」と同博士は続ける。実験期間を通して、巣から若いナースビー(幼虫に餌を与える蜂)を全て除外して、嬢王蜂と幼虫だけにした。老齢の働き蜂が餌を運んで巣に戻ると、餌取りの活動は幾日か終息した。その後、一部の老齢の働き蜂は餌取りを再開したが、残りの老齢の働き蜂は巣作りと幼虫の世話を開始した。10日後、約半分の老齢の働き蜂が、巣作りと幼虫の養育に携わるようになり、それらの蜂の学習機能は著しく改善したのである。 アムダム博士の国際研究チームは、蜂の学習機能の回復だ
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