南米先住民族ヤノマミ族のマイクロバイオーム、工業化社会の人間より40%も多様
サイエンス出版部 発行書籍
New York University (NYU) Langone Medical Centerの研究者が主導するアメリカとベネズエラの多施設間研究チームの調査で、ベネズエラ南部のアマゾンのジャングルで、他の人類から孤絶して暮らす南米先住民族のヤノマミ族の腸内細菌叢が、これまでに知られている人間の腸内細菌叢の中でもっとも多様性に富んでいることが突き止められた。それに比べると、研究チームの推定では、工業化社会の人間の腸内細菌叢の多様性は40%低い。研究チームは、この研究結果を2015年4月17日付Science Advancesのオープン・アクセス研究論文で発表している。 研究チームは、「この研究結果は、人間の体内に住み着き、人間の健康への重要な役割が認識され始めている何兆個という数の細菌の群、ヒト・マイクロバイオームの多様性の低下と現代社会の抗生物質の多用や加工食品の普及という変化の間に何らかの関係があることを示している」と述べている。この研究の対象になったヤノマミ族の村人は何百世代にもわたって狩猟採集生活を続けてきており、2009年に医学学術調査団が初めて接触するまで外界から孤絶して暮らしていた。 村人は、近代的な抗生物質にさらされたことのない希有な人口グループとして、ヒト・マイクロバイオームの貴重な手がかりになっている。この論文の首席著者で、NYU Langone Medical CenterのMedicine准教授を務めるMaria Dominguez-Bello, Ph.D.は、「ヤノマミ族の村人の糞便、皮膚、口腔唾液のサンプルから今まで見たことがないほど多様なマイクロバイオームを発見した」と述べている。さらに、「細菌の多様性低下、食事の加工食品化、現代の抗生物質などと肥満、喘息、アレルギー、糖尿病など免疫学的な疾患や代謝病との関連を示すデータが増えている
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