乳がん関連のSNPを新たに15種発見
サイエンス出版部 発行書籍
2015年3月9日付Nature Geneticsオンライン版掲載の研究論文によると、女性の乳がんリスクを高める遺伝子ホットスポットが新たに15種の発見された。この論文は、「Genome-Wide Association Analysis of More Than 120,000 Individuals Identifies 15 New Susceptibility Loci for Breast Cancer (12万人を超えるゲノムワイド関連解析で新たに15種の乳がん感受性遺伝子座発見)」と題されている。 この研究はCancer Research UKの助成金を受けて行われたもので、12万人を超えるヨーロッパ系女性乳がん患者と非患者の遺伝子構造のわずかな変異を比較し、新たに15種の変異を突き止めている。この変異は一塩基多型 (SNP) と呼ばれ、乳がんリスクの高さと関連があることが知られており、これまでの研究で、この15種を加えて合わせて90種を越える乳がん関連のSNPが発見されている。イギリスでは平均8人に1人が生涯の間に乳がんを発症している。 この研究の研究者は、約5%の女性が乳がんリスクを倍加するのに十分な遺伝子変異を持っており、その人達の場合には約4人に1人が乳がんリスクを負っていることになる。さらに少数、約0.7%の女性が乳がんリスクを3倍に引き上げるのに十分な遺伝子変異を持っており、その人達の場合には約3人に1人が乳がんリスクを負っていることになる。このような遺伝子マーカーを利用して乳がん高リスク女性を判定し、ひいてはがん検診と予防の効果を向上させることが期待されている。この研究論文の著者で、University of CambridgeのProfessor of Genetic Epidemiologyを務めるProfessor Doug Ea
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