ヒトゲノムを統御するランドマークの新たな理解
サイエンス出版部 発行書籍
ヒトゲノムプロジェクトによって、DNAに含まれる30億対にも上る、ヒトの遺伝子をコードする塩基対のシーケンスがほぼ完了したが、それらがどのように働くのかは未だ謎が多い。ようやく現在、世界32ラボ440人の研究者による弛まぬ努力の結果、より詳しい動力学的な様相が判明してきた事により、ヒトゲノムが実際にどのように働いているのかの全体像が見えてきたのだ。 この新規的研究において、ヒトゲノム配列の80%以上が、特定の生物学的な機能と関連付けられ、タンパクがDNAと相互作用を持つ制御領域の400万か所以上のマッピングが完成した。これらの発見によって、細胞内の遺伝子情報の発現を、正確に木目細かく制御するシステムを理解することに、著しい進展が成されたと言える。この発見は、継続的に活性を呈する遺伝子に焦点を当てる事になったが、その活性は通常はタンパクが制御領域にアクセスして遺伝子をオン・オフしているのだが、時にはそのタンパクはその遺伝子領域から随分離れた個所に位置することもある。更に研究チームは、DNAの化学修飾の箇所を同定したが、その修飾によって遺伝子の発現は影響を受け、DNAの状態に関連してRNAの形態が様々に変化することによって、全体のシステムが制御されているのだ。 「ヒトゲノムプロジェクト初期の議論では、ゲノムの内ほんの数パーセントだけが細胞の働きを司るタンパクをコードし、それ以外はジャンクであると予測していました。現在では、その予測は間違いであったことが判っています。ENCODEのおかげで、遺伝情報を生細胞や生命体に転換させるのに必要な生体分子の振る舞いに、ほとんどのヒトゲノムが関与している事が判ったのです。」とNIHに所属する国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の所長を務めるエリック・D・グリーン博士(M.D.)は語る。NHGRIは「Encyclopedia of DN
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