CDCA7がDNAメチル化維持に果たす重要な役割とは?

CDCA7がDNAメチル化維持に果たす重要な役割とは?

サイエンス出版部 発行書籍

CDCA7の新たな役割がDNAメチル化の維持を支える仕組みを解明。 DNAメチル化はDNA分子のシトシン塩基にメチル基が結合するプロセスで、エピジェネティックなマークとして遺伝子発現の制御に関与します。このプロセスは、心臓細胞で脳関連の遺伝子が活性化しないようにするなど、細胞の多様性を確保しながらもDNA配列を変えずに働きます。正確なDNAメチル化パターンの維持は、各細胞の正常な機能に不可欠ですが、これは決して容易ではなく、メチル化パターンは時間とともに変化し、さまざまな疾患と関連しています。その一つに、免疫不全、セントロメア不安定性、顔面異常(ICF)症候群と呼ばれるまれな遺伝性疾患があり、症状には呼吸器感染症の反復、顔面異常、成長および認知の遅れが含まれます。 CDCA7遺伝子の変異がICF症候群を引き起こすことは知られていましたが、その分子レベルでの機能についてはこれまで不明でした。 ロックフェラー大学の船引 宏則 博士(Hiro Funabiki, PhD)率いる研究室は、東京大学および横浜市立大学の研究者らとの緊密な協力のもと、CDCA7の独自の機能を特定し、DNAメチル化の正確な継承を保証することを発見しました。この研究成果はScience Advancesに掲載され、論文は「CDCA7 Is an Evolutionarily Conserved Hemimethylated DNA Sensor in Eukaryotes(CDCA7は進化的に保存された真核生物の半メチル化DNAセンサー)」と題されています​。 共同筆頭著者であるイザベル・ワッシング博士(Isabel Wassing, PhD)は、「この発見は非常に驚くべきものでした。CDCA7がセンサーとして働くことで、その変異がICF症候群を引き起こす理由が説明でき、エピジェネティクス分野の

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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