ATによる蛋白質の高次構造解析の技術を応用した創薬研究

サイエンス出版部 発行書籍
今回は今年のノーベル化学賞に輝いた、ATを用いタンパク質のアミノ酸配列から、タンパク質の高次構造解析する技術を利用する、創薬研究について話すことにします。2024年のノーベル化学賞は、全く新たなタンパク質をコンピュータで設計し、合成したワシントン大学のデイビッド・ベイカー氏と、タンパク質の立体構造を予測する画期的なAIモデルを開発した(アルファード2)グーグル・ディープマインド社のデミス・ハサビス氏/ジョン・M. ジャンパー氏に贈られました。 これらの研究によって、タンパク質をカスタマイズして新規に合成する可能性が開かれ、医薬品開発などへの応用も期待されています。またタンパク質の立体構造をAIモデルで正確に予測できるようになったことで、多くの研究者がこのプログラムを活用し、タンパク質の精度の高い予測立体構造や機能の情報を短時間で得ら、創薬のタンパク質の立体構造とリード化合物探索などに欠かせない手段になるとと考えられています。 最近ハサビス氏らは、タンパク質と薬物のバインディング部位も正確に予測できるアルファード3を開発しました。そこで、このアルファード3を用いた、医薬品開発の「薬物のリード化合物の探索」と「リード化合物の最適化」について話します。 まずは「薬物のリード化合物の探索」について説明します。RNAなどから病気の原因となるタンパク質の構造情報がわかると、アミノ酸配列のデータベースとたんぱく質構造のProtein Data Bank(PDB)を用いて、アルファード3で解析し、薬物のターゲットタンパク質の立体構造と薬物のバインディング部位を予測します。更に、低分子や中分子有機化合物のデータベースを組み合わせることにより、AIでリード化合物の探索が可能になります。その後実験で、この方法で見つかったリード化合物と薬物ターゲットタンパク質とバインデングアッ
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昭和48年3月 立命館大学理工学部卒業
昭和48年5月~
昭和56年4月 電気通信大学材料科学科、コロンビア大学化学部研究員
昭和56年6月 日本ロシュ株式会社研究所 入社
平成8年4月 日本ロシュ株式会社研究所天然物化学部、機器分析グループ長
平成16年10月 中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長
平成21年4月 中外製薬株式会社 定年 シニア職
平成26年4月 中外製薬株式会社 退職
平成26年5月~現在 株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&チィーフ・テクニカル・オフサー(CTO)
平成27年4月~平成31年3月 聖マリアンナ医科大学分子病態情報研究講座講師
平成31年1月~現在 株式会社Spectro Decypher 取締役&チィーフ・テクニカル・オフサー(CTO)