今後の医薬品開発の方向性

サイエンス出版部 発行書籍
まず、本題に入る前に、前回の文章の誤字の修正をお願いします。タイトルの部分と本文冒頭の部分で、AIと書くべきところをATとタイプミスをしてしまいました。誠に申し訳ございませんでした。歳で少し注意が散漫になってきたのかな?それでは、はじめにまだ話していない新しい創薬の手法の、再生医療を応用した創薬開発(iPS創薬)に関して少し説明します。この方法は患者さんの疾患細胞から病気の標的iPS細胞(疾患モデル細胞)を作り、この疾患モデル細胞と健康細胞を比較して違いを解析し、疾患モデル細胞を用いてその違いを無くす、低分子・中分子化合物をスクリーニングして、リード化合物を探索する方法です。 この方法は疾患のメカニズムやターゲットプロテインが解明されていなくても、細胞レベルでリード化合物が探索できるメリットがあります。特に疾患の解明が難しい難病に関しては有効と思われます。現在、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を対象にこのiPS創薬の手法を用いて創薬研究が進んでいるようです。更に、糖尿病などの生活習慣病の薬の開発にも有効ではないかと考えられます。 それでは本題の今後の医薬品開発の方向性に関して話すことにします。私は創薬の今後について、核酸医薬とAIを用いた低分子・中分子創薬と、再生医療を応用し作成したiPS細胞を利用した創薬スクリーニングで見つかったリード化合物をDDS技術でターゲット部位に送る方法が中心になってくると考えています。特に毒性と副作用の殆どない医薬品の開発には、DDS化が重要になってきます。 核酸医薬と、AI技術やiPS創薬の低分子・中分子有機化合物のDDSの必要性について説明します。以前にも話したように、核酸医薬の場合siRNAやRNA解析から見つかった疾患ターゲット部位など体内での安定性に問題があります。そのために感染症のワクチンで用いられている無毒化したウイ
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昭和48年3月 立命館大学理工学部卒業
昭和48年5月~
昭和56年4月 電気通信大学材料科学科、コロンビア大学化学部研究員
昭和56年6月 日本ロシュ株式会社研究所 入社
平成8年4月 日本ロシュ株式会社研究所天然物化学部、機器分析グループ長
平成16年10月 中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長
平成21年4月 中外製薬株式会社 定年 シニア職
平成26年4月 中外製薬株式会社 退職
平成26年5月~現在 株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&チィーフ・テクニカル・オフサー(CTO)
平成27年4月~平成31年3月 聖マリアンナ医科大学分子病態情報研究講座講師
平成31年1月~現在 株式会社Spectro Decypher 取締役&チィーフ・テクニカル・オフサー(CTO)