抗体プロテオミクスの提案、その1、末梢血中の抗体のターゲットをタイピングしてみませんか?
サイエンス出版部 発行書籍
2016年冬のプロテオミクス界の話題によると、1200種以上の代謝系酵素の発現量を定量解析する受託サービスがスタートするようです。Wmの憂鬱、やっとシステム生物学が動き出す(出典:日経バイオテクONLINE)リンクを辿ると4年ほど遡りました。ということは、バイオビジネスとして完成させるのに4年かかったということです。 Wmの憂鬱、ヒトたんぱく質の全定量プロテオミックスが可能に【Proteomicsメール Vol.92】(出典:日経バイオテクONLINE) 完全長 cDNA をもとに小麦胚芽のたんぱく質合成をして酵素を調製、これらを標準に解析系を確立し、微量血清中のたんぱく質をロボットを駆使して質量分析計で定量する。この一文の中に3人の大物研究者が登場します。 まず、完全長 cDNA の菅野純夫博士、つぎは無細胞たんぱく質合成の遠藤弥重太博士、そして LC プロテオミクスの 夏目徹博士です。これだけの技術を結集させれば、信頼性の高い解析を期待できることはまちがいないですが、受託解析料金は高そうですね。余談になりますが、菅野先生とは在職時に同じ研究所だったこともあり、大学院生に完全長 cDNA の作成法を習いに行かせたことがあります。 当時(前世紀末)の東京大学医科学研究所では大学院実習という制度があって、各研究室で得意とする技術をみっちり習うチャンスがありました。 私の弟子たちも医科研中をおじゃましていろいろな研究手法を教えてもらいました。 さて、菅野研の実習に私は、気合を入れて調製して大事に冷凍保存してあった、分化白血球細胞由来の mRNA をテンプレートとして院生にもたせました。 自前のサンプル持ち込みは可だったのですが、そのような準備周到な実習生は他にいなくて、菅野先生が「じゃーこれでも使おうか」とフリーザーから出した mRNAで実習がスタートしたそうで
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著者: 大海 忍
このセクションは、元・東京大学医科学研究所 疾患プロテオミクスラボラトリ 准教授 大海 忍 先生による抗体入門講座です。
抗体に関する様々な話題や抗体実験で注意すべき点などを分かりやすくご紹介します。
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【大海 忍 先生 ご略歴】
1977年 東京大学理学部物理学科卒業
1978年 聖マリアンナ医科大学研究員
1983年 東京都臨床医学総合研究所 技術員
1987年 東京大学医科学研究所 助手
1992年 東京大学医科学研究所 助教授(准教授) 疾患プロテオミクスラボラトリ
2015年 バイオアソシエイツ株式会社 科学顧問に就任
【主な著書】
抗ペプチド抗体実験プロトコール(秀潤社)
細胞工学連載:ラボラトリーひとくちメモ(秀潤社)
抗ペプチド抗体ベーシック 立体構造情報から抗原を設計する(細胞工学 別冊)