データサイエンスが暴く子宮内膜症と600以上の病気のつながり
10人に1人の女性が苦しむと言われる子宮内膜症。その激しい痛みや不妊の原因は、長年謎に包まれてきました。しかし、最新のデータサイエンスが、この病気の全体像を大きく変えようとしています。カリフォルニア大学の研究者たちが、数百万人の医療記録を解析した結果、子宮内膜症が、がんや片頭痛といった、これまであまり関係がないと思われていた多くの病気と関連していることが明らかになったのです。あなたのその不調、もしかしたら子宮内膜症と意外な病気が関係しているかもしれません。 カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の科学者たちは、女性の10%が罹患しているにもかかわらず、診断されずに見過ごされることが多い痛みを伴う慢性疾患である子宮内膜症が、がん、クローン病、片頭痛といった疾患としばしば併発することを発見しました。この研究は、子宮内膜症の診断方法、そして最終的には治療方法を改善する可能性を秘めています。そして、有病率の高さに反して謎に包まれているこの疾患について、これまでで最も鮮明な全体像を描き出しています。2025年7月31日に学術誌Cell Reports Medicineに掲載されたこの研究は、UCSFで開発された計算手法を用いて、カリフォルニア大学の6つの医療センターで収集された匿名化された患者記録を分析したものです。このオープンアクセスの論文は、「Comorbidity Analysis and Clustering of Endometriosis Patients Using Electronic Health Records(電子カルテを用いた子宮内膜症患者の併存疾患分析とクラスタリング)」と題されています。「私たちは今、子宮内膜症に苦しむ膨大な数の人々のために変化をもたらすためのツールとデータの両方を手にしています」と、UCSFベイカー計算健康科学研究所の暫
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Edited by Michael D. O'Neill

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