血液中の糖鎖分子がアルツハイマー病の予知に役立つことが判明
サイエンス出版部 発行書籍
アルツハイマー病の早期診断と治療には、信頼性が高く、費用対効果の高いスクリーニング方法が必要だ。このたび、スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究者らは、血中の糖分子の一種が、重度の認知症の発症に重要な役割を果たすタンパク質であるタウのレベルに関連することを発見した。この研究は、2023年4月12日にAlzheimer's & Dementia誌に掲載され、10年先の発症を予測できる簡単なスクリーニング方法への道を開くことができるという。このオープンアクセス論文は「糖鎖エピトープが血清中のタウと相関し、APOE4アレル状態との組み合わせでアルツハイマー病への進行を予測する(A Glycan Epitope Correlates with Tau in Serum and Predicts Progression to Alzheimer's Disease in Combination with APOE4 Allele Status)」と題されている。 「糖分子で構成される構造体である糖鎖の役割は、認知症研究において比較的未開拓の分野だ。我々は今回の研究で、糖鎖の血中濃度が病気の発症の初期に変化することを実証した。これは、血液検査と記憶力テストだけでアルツハイマー病のリスクを予測できるようになることを意味している。」と、この研究の筆頭著者である、カロリンスカ研究所神経生物学・ケア科学・社会学科(NVS)の医学生で提携研究者のロビン・ズー氏は述べている。 アルツハイマー型認知症では、脳の神経細胞が死滅し、アミロイドβとタウというタンパク質が異常に蓄積されることが原因と考えられている。アルツハイマー病治療薬の臨床試験では、手遅れになる前に、神経細胞が死滅する前の病態の初期段階から治療を開始し、進行を逆転させることが重要であることが示されている。 より多くの血液
イメージング質量分析 受託サービス
ラット・マウスのモノクローナル抗体精製に最適な高性能プロテインA アガロースビーズ Ab-Capcher
医学系国際学会における英語ポスター発表をサポートします 。
FFPE組織サンプル 深層ショットガンプロテオーム解析 受託サービス
CovalX コンフォメーショナルエピトープマッピング受託解析サービス
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill