薬剤耐性てんかん患者への新たなアプローチ:ファシオラ・シネレウムの発見
サイエンス出版部 発行書籍
一部のてんかん患者にとって、薬物治療が効果を発揮しない場合、側頭葉の一部を除去する手術が唯一の治療法ですが、その手術も三分の一の確率で失敗します。この問題の新たな解決策が浮上しました。スタンフォード大学医学部の研究者らとその同僚による新しい研究が、この問題に対する説明を提供し、より効果的な治療法を提案しています。彼らは、これまで見過ごされてきた海馬の一部であるファシオラ・シネレウムが、発作の引き金となり、さらに伝播する役割を果たしていることを発見しました。ファシオラ・シネレウムを除去または抑制することが、手術後も効果が見られない患者にとって有効かもしれません。「海馬は脳で最も研究されている部位ですが、ファシオラ・シネレウムについては驚くほど知られていない」と、ジェームズ・R・ドティ神経外科学および神経科学教授のイヴァン・ソルテズ博士(Ivan Soltesz, PhD)は述べています。「この比較的小さな領域は、マウスおよび手術前の電気記録を受けている患者の発作活動に一貫して関与していました。我々の発見は、薬剤耐性の側頭葉てんかん患者全員が、手術計画の一環としてファシオラ・シネレウムに深部電極を配置すべきであることを示唆しています。」この研究は4月17日にNature Medicine誌に掲載されました。ソルテズ博士とスタンフォード総合てんかんセンターの外科ディレクターであるヴィヴェック・ブック博士(Vivek Buch, MD)は、共同シニア著者です。オープンアクセスの記事のタイトルは「The Fasciola Cinereum of the Hippocampal Tail As an Interventional Target in Epilepsy(てんかんの介入ターゲットとしての海馬尾部のファシオラ・シネレウム)」です。 タツノオトシゴの尾の先端からの記
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