4,000万年前の珍しいキノコバエ化石を発見!ヨーロッパの過去の生物分布を明らかに
サイエンス出版部 発行書籍
北海岸で発見された琥珀が明かす4,000万年前の珍しいキノコバエの化石 1960年代、デンマークの北海岸に漂着した琥珀の塊が、昆虫研究における画期的な発見をもたらしました。この琥珀を調査したコペンハーゲン大学の研究者らが、過去に例を見ない珍しい捕食性キノコバエ「ロブソノミア・ヘニングセンイ」の化石を発見しました。この約4,000万年前の昆虫は、絶滅した種であり、化石記録としても初の発見です。この研究成果は2024年4月22日、オープンアクセスの学術誌Scientific Reportsに掲載されました。論文タイトルは「Eocene Amber Provides the First Fossil Record and Bridges Distributional Gap in the Rare Genus Robsonomyia (Diptera: Keroplatidae)(始新世の琥珀がもたらすRobsonomyia属の初の化石記録と分布の空白を埋める発見)」です。 琥珀から明らかになった4,000万年前の気候と昆虫の多様性 約4,000万年前、ヨーロッパは現在よりも暖かく湿潤な気候に恵まれていました。この環境は、昆虫を含む多様な生物が繁栄する土壌となり、松の樹脂に閉じ込められた昆虫の痕跡が今なお琥珀として残っています。北海岸で発見されたこの琥珀の中に保存されていたのが、新種の捕食性キノコバエ「Robsonomyia henningseni」です。デンマーク自然史博物館のコレクションとして長らく保管されていたこの琥珀は、最近ポーランドの昆虫学者らによって詳しく分析され、世界で初めて化石化した捕食性キノコバエが確認されました。 化石記録が解明する昆虫の分布と進化 「Robsonomyia henningseni」は、キノコバエ科に属し、この科に含まれる昆虫の幼
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