異種移植が新時代へ:遺伝子編集ブタ腎臓、2人の患者で成功し臨床試験開始へ
世界中で深刻化するドナー臓器不足。特に腎臓移植を待つ多くの患者さんにとって、透析治療は厳しい現実です。もし、この問題を解決するために、遺伝子編集を施したブタの腎臓が人間の命を救うことができるとしたら。かつてはSFの世界の話だったかもしれないこの「異種移植」が、今、現実のものとなろうとしています。米国のバイオテクノロジー企業が、遺伝子編集ブタ腎臓の正式な臨床試験を開始することについて、米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得したのです。すでに2人の患者さんがこのブタ腎臓の移植を受け、透析のいらない生活を取り戻しているという驚くべき成功を背景に、移植医療は新たな時代の幕開けを迎えようとしています。 世界的な臓器不足の解決を目指し、ヒト適合性を持つように設計された臓器を開発しているバイオテクノロジー企業eGenesis社は、2025年9月8日、遺伝子編集ブタ由来の腎臓「EGEN-2784」を末期腎臓病患者を対象に評価する臨床試験を開始するための新薬臨床試験開始届(IND: Investigational New Drug)申請が、米国食品医薬品局に承認されたことを発表しました。 このINDは、50歳以上で透析に依存し、腎臓移植の待機リストに載っているESKD患者を対象に、移植後24週時点でのEGEN-2784の安全性、忍容性、有効性を評価するために設計された第1/2/3相試験をサポートするものです。eGenesis社の社長兼最高経営責任者であるマイク・カーティス博士(Mike Curtis, PhD)は、「EGEN-2784のIND承認とこの臨床試験の開始は、世界的な臓器不足を終わらせるという我々の使命における重要な前進です。この試験によって、世界中の腎不全という驚異的な負担に対処するEGEN-2784の革新的な可能性を評価することができます」と述べています。 米国
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Edited by Michael D. O'Neill

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