今回はプロテインープロテイン相互作用(PPI)を阻害する中分子化合物のドラッグスクリーニングについて話します。
PPIを阻害する中分子化合物の探索は、低分子化合物の探索とあまり変わらない、バインデング・アッセイが中心になると考えられます。但し、問題は前回話したようにPPI部位はシグナル伝達に関与している場は弱い相互作用であり、また機能に関与している場合は強い相互作用であると考えています。
 
 
ここで、機能に関与している強い相互作用の場合は低分子探索と同じバインディング・アッセイで良いと考えられますが、シグナル伝達に関与している場のように弱い相互作用には、スクリーニングの対象化合物がサイクリックペプタイドなどであるため、相互作用が弱いと目的と異なる場所にも相互作用を起こしてしまう、non-specific(非特異的)相互作用が数多く含まれてしまいます。
この非特異的な相互作用の除去はウエスタンブロッティングや免疫染色同様にかなり厄介な課題です。そこで、私は前回の「中分子化合物が目的の阻害部位に相互作用しているかを確認する方法」で説明した相互作用部位の確認に用いたHDX法などを用いて、目的の阻害部位に相互作用しているかを確認するのが適切と考えています。
 
以上、上記のことを考慮して、私の考えるプロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子化合物のドラッグスクリーニング以下のとおりです。
 
 
                   
 
 
 
スクリーニングソースとしてサイクリックペプタイド、ペプチドミメティック化合物などや低分子から作成した合成中分子化合物を使い、SPRなどで相互作用する中分子化合物を探索します。その後化合物が阻害部位に特異的に相互作用しているかをHDX法で確認して、ドラッグターゲット化合物を選択する方法です。
 
それでは、次回は天然物の中分子創薬への利用に関してお話します。
 

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