免疫応答を考慮した新しいファージ療法の提案
サイエンス出版部 発行書籍
嚢胞性線維症(CF)などの疾患治療におけるファージ療法の可能性が新たに示されました。ファージ療法とは一体何なのか、その効果や課題についてご紹介します。 ダートマス大学主導の新しい研究は、ピッツバーグ大学やイェール大学との共同研究により、嚢胞性線維症(CF)などの治療におけるバクテリオファージ(ファージ)療法の可能性を示しています。CFは、肺に粘稠な粘液が蓄積する遺伝性疾患であり、持続的な感染症を引き起こし、呼吸不全や死に至ることがあります。この研究は、オープンアクセスのジャーナルPLoS Biologyに2024年4月23日に掲載され、「Lytic Bacteriophages Induce the Secretion of Antiviral and Proinflammatory Cytokines from Human Respiratory Epithelial Cells(溶菌性バクテリオファージはヒト呼吸上皮細胞から抗ウイルスおよび炎症性サイトカインの分泌を誘導する)」と題されています。 ダートマス大学ゲイゼル医学院の微生物学・免疫学教授であり、本研究の主任著者であるジェニファー・ボンバーガー博士(Jennifer Bomberger, PhD)は、「CFに関連する肺機能の低下を引き起こす病原体である緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)は、抗生物質に対する耐性を高めているため、新しい治療法を考える必要があります」と説明しています。 ゲイゼル医学院のポストドクトラル研究員であり、本研究の第一著者であるポーラ・ザモラ博士(Paula Zamora, PhD)は、「数十年前に開発されたファージ療法は、治療が難しい感染症に対する抗菌剤として東欧で成功を収め、米国では臨床試験や緊急使用許可を通じてますます利用されています」と述べています。ファー
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