MicroRNA-34がp53と共同で前立腺がんを抑制
サイエンス出版部 発行書籍
「microRNA-34 (miR-34) と呼ばれる遺伝子のグループが正真のがん抑制遺伝子だということを証明する直接的な遺伝学的証拠を見つけた」と、コーネルの研究者が報告している。この研究論文は、2014年3月13日付「Cell Reports」オンラインに掲載された。これまでのコーネルやその他の機関での研究で、p53と呼ばれる遺伝子がmiR-34を調節していることが確認されている。 また、約半数のがんでp53の突然変異の関わりが示されている。興味深いことに、突然変異型p53を伴うがんを含め、様々ながんでmiR-34がp53以外の要因で不活化されることもしばしば起きている。さらに、マウスを使った研究で、p53とmiR-34が相互作用してMETと呼ばれるがんを引き起こす遺伝子を抑制することも突き止められている。P53やmiR-34が存在しない場合にはMETが受容体タンパク質を過剰発現し、無秩序な細胞成長や転移を促すのである。Cornell, Department of Biomedical Sciencesの病理学教授で、この研究論文の首席著者を務めるDr. Alexander Nikitinは、「マウスのモデルでこのメカニズムを突き止めたのはこの研究が初めてだ」と述べている。Dr. Nikitinの研究室のChieh-Yang Cheng大学院生が論文の第一著者を務めている。 2011年のProceedings of the National Academy of Sciences研究論文で、Dr. Nikitinと同僚研究者は、細胞培養環境でp53とmiR-34が共同してMETを調節することを実証しているが、同じ機序ががんのマウス・モデル (ヒトの疾患には特殊な系統のマウスが用いられる) でも機能するかどうかは不明だった。しかし、この研究結果から、METを標的
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