皮膚老化の新展開:IRBバルセロナとCNAGがIL-17に着目した研究を発表
サイエンス出版部 発行書籍
バルセロナの生物医学研究所(IRBバルセロナ)と国立ゲノム解析センター(CNAG)が共同で行った最新の研究によれば、皮膚の老化において、IL-17タンパク質が中心的な役割を果たしていることが明らかになりました。この研究は、IRBバルセロナのギオマール・ソラナス(Guiomar Solanas)博士とサルバドール・アズナール・ベニタ(Salvador Aznar Benitah)博士、CNAGのホルガー・ヘイン(Holger Heyn)博士が率いたもので、IL-17が老化に伴う炎症状態に関与していることが明らかにされました。 皮膚の老化は、加齢に伴う構造的・機能的な変化によって特徴づけられ、再生能力の低下、治癒能力の減少、バリア機能の低下などが見られます。この研究では、2023年6月8日に学術誌『Nature Aging』に掲載された論文によって、加齢とともに皮膚内の異なる細胞が経験する変化について詳細に説明されており、特に皮膚の免疫細胞の一部が高レベルでIL-17を発現していることが明らかにされました。このオープンアクセス論文のタイトルは 「Targeting Lymphoid-Derived IL-17 Signaling to Delay Skin Aging(リンパ球由来のIL-17シグナルを標的とした皮膚の老化遅延。) 」です。 ベニタ博士は、「我々の結果は、IL-17が老化に関連する多様な機能に影響を及ぼすことを示しています。このタンパク質の機能をブロックすることで、皮膚の老化に伴う欠陥の発生を遅らせることが観察されました。この発見により、例えば手術後の皮膚の回復を促進したり、いくつかの症状を治療するための新たな可能性が開けるでしょう」と述べています。 ヘイン博士もまた、「単一細胞のシークエンシングによって、皮膚を形成する細胞の種類と状態の複雑さ、そして
オーファン受容体研究におけるリガンド探索や新しい疾患代謝経路の解明に:Greenpharma ヒト内在性リガンドライブラリー
アプタマーでバイオセンサー開発:抗体と比較し多くのメリット - Novaptech
Mantis 次世代分注ディスペンサー
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill