スズメのゲノムにおける驚異的な反復配列の発見—進化を促す「ジャンピング遺伝子」の役割
サイエンス出版部 発行書籍
カリフォルニア大学バークレー校の脊椎動物動物学博物館に所属するフレッド・M・ベンハム博士(Phred M. Benham, PhD)が主導し、同僚たちと共に行った新しい研究により、スズメのゲノムにおける反復配列やトランスポゾン(TE)の重要性が明らかにされました。この研究は、鳥類のゲノムがこれまで考えられていたほど安定しておらず、予想以上に動的であることを示しています。 2024年4月3日に学術誌Genome Biology and Evolutionに公開されたこのオープンアクセス論文「Remarkably High Repeat Content in the Genomes of Sparrows: The Importance of Genome Assembly Completeness for Transposable Element Discovery(スズメのゲノムにおける驚異的な反復配列含有量:トランスポゾン発見のためのゲノムアセンブリ完全性の重要性)」は、鳥類ゲノムにおけるトランスポゾンの役割を解明する上で、ゲノムアセンブリの完全性がいかに重要であるかを強調しています。 トランスポゾンの役割 トランスポゾン(TE)、通称「ジャンピング遺伝子」は、ゲノム内を自由に移動できるDNA配列であり、ゲノム進化において重要な役割を果たします。これらは、挿入、削除、反転といったゲノム構造の変化を引き起こし、遺伝子発現や調節にも影響を与えます。トランスポゾンは時にゲノムの不安定性を招くものの、色の変化や免疫反応の向上といった新しい形質の発現をもたらす可能性もあります。 次世代シーケンシング技術の進展 従来の短鎖リードシーケンシング技術では、ゲノム内の反復領域を正確に解析することが困難であったため、ゲノムアセンブリにギャップが生じ、トランスポ
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