ミステリアスな房細胞の膵炎における役割が判明

2020
4月 28
(火)
10:10
臨床医学のバイオニュース

ミステリアスな房細胞の膵炎における役割が判明

膵臓の持続性炎症(慢性膵炎)は、米国で3番目に致命的な癌である膵臓癌を発症する既知の危険因子だ。 房細胞(通常、腸や気道で見られる化学的変化に敏感な細胞)は以前に膵臓で発見されていたが、その機能はほとんど謎のままだった。
現在、ソーク研究所のGeoffrey Wahl 博士、およびスタッフの科学者であるKathleen DelGiorno 博士が率いる研究チームは、膵炎のマウスモデルを用いて、膵炎における房細胞の形成と免疫における房細胞の驚くべき役割を明らかにした。
2020年2月14日に Frontiers in Physiology のオンラインで公開された研究結果は、膵炎および膵臓癌をテストするための新しいバイオマーカーの開発につながる可能性がある。このオープンアクセス論文は、「タフト細胞の形成は膵臓損傷における上皮可塑性を反映する:ヒト膵炎のモデル化への影響(Tuft Cell Formation Reflects Epithelial Plasticity in Pancreatic Injury: Implications for Modeling Human Pancreatitis.)」と題されている。
「膵臓疾患のこれらの初期段階を理解することにより、我々の研究が膵炎と膵臓癌を早期に診断および治療するための新しい戦略の開発につながることを願っている」 とソークの遺伝子発現研究所の共著者であるWahl 博士は述べた。

膵臓は、消化と血糖調節に役割を果たす腹部の臓器だ。 それでも、科学者は膵臓が膵炎などの損傷からどのように回復するか、または膵臓癌を撃退する方法についてほとんど知らない。 膵臓のほとんどは、消化酵素を生成および分泌する腺房細胞で構成されている。腺房細胞は、房細胞と呼ばれる別の種類の細胞に形質転換する能力も持っている。 科学者は房細胞のすべての機能を知っているわけではないが、以前の研究では、腸の房細胞がタンパク質IL-25を分泌して寄生虫感染時の免疫応答をサポートすることが示された。
「癌は『治らない創傷』と呼ばれているため、膵炎から膵臓がいかに治癒するかを調査し、癌で選択される可能性のある経路をよりよく理解したかった」と、Wahl 教授のラボの共同執筆者で臨床検査技師のRazia Naeem氏は述べている。

 

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