脊髄組織修復用のハイブリッド生体材料の合成に成功。脊髄損傷治療に応用の可能性。
サイエンス出版部 発行書籍
アイルランドのリムリック大学で開発されたユニークな新素材が、脊髄損傷の治療に大きな可能性を示した。リムリック大学バーナル研究所で行われた全く新しい研究が、2022年11月22日にBiomaterials Researchに掲載され、脊髄組織修復の分野でエキサイティングな進歩を遂げた。このオープンアクセス論文は、「脊髄組織修復のための導電性PEDOTナノ粒子集積足場(Electroconductive PEDOT Nanoparticle Integrated Scaffolds for Spinal Cord Tissue Repair)」と題されている。 リムリック大学で開発されたナノ粒子状の新しいハイブリッドバイオマテリアルが、組織工学分野における既存の実践を基に、脊髄損傷後の修復・再生を促進するための合成に成功した。リムリック大学工学部モーリス・N・コリンズ准教授と筆頭著者のアレキサンドラ・セラフィン氏(リムリック大学博士課程)率いる研究チームは、新しい種類の足場材料と独自の新しい導電性ポリマー複合体を用いて、脊髄損傷の治療を前進させる可能性のある新しい組織の成長・生成を促進させることに成功した。 「脊髄損傷(Spinal Cord Injury: SCI)は、人が生涯に負う可能性のある外傷の中で最も衰弱しやすいものの1つであり、その人の生活のあらゆる側面に影響を及ぼす。この衰弱性疾患は、損傷レベル以下の麻痺をもたらし、米国だけでも、SCI患者ケアのための年間医療費は97億ドルにのぼる。現在、広く利用できる治療法がないため、この分野の継続的な研究は、患者の生活の質を向上させる治療法を見つけるために非常に重要であり、研究分野は、新しい治療戦略のための組織工学に目を向けている。」「組織工学の分野は、提供される臓器や組織の不足という世界的な問題の解決を目指しており、
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