肥満の鍵は細胞の「アンテナ」にあった!一次繊毛が脂肪細胞の運命を左右する

肥満の鍵は細胞の「アンテナ」にあった!一次繊毛が脂肪細胞の運命を左右する

脂肪のつきすぎは健康に良くない、とはよく言われますが、その脂肪組織がどのように作られているかご存知でしょうか?私たちの細胞には「アンテナ」のような役割を持つ小さな器官があり、これが脂肪細胞の運命を左右する重要な鍵を握っていることが、最新の研究で明らかになりました。この細胞のアンテナが正しく機能しないと、健康な脂肪組織が作られず、肥満に至る前から組織の異常が始まってしまうのです。ドイツ・ボンの研究者たちは、細胞のアンテナである「一次繊毛」が、脂肪組織の前駆細胞の発達をどのように制御しているかを調査しています。 過剰な脂肪は不健康の原因となり得ます。そのため、脂肪細胞(アディポサイト)がどのように発達するかは、脂肪組織の機能にとって極めて重要です。ボン大学病院(UKB: University Hospital Bonn)とボン大学の研究者を中心とするチームは、マウスモデルを用いて、一次繊毛の機能不全が脂肪前駆細胞に与える影響を調査しました。その結果、ヘッジホッグシグナル伝達経路の過剰な活性化が、白色脂肪細胞ではなく結合組織様の細胞へと異常な発達を引き起こすことを見出しました。この研究成果は、科学雑誌『The EMBO Journal』に掲載されました。2025年8月20日に公開されたこのオープンアクセスの論文タイトルは、「BBS8-Dependent Ciliary Hedgehog Signaling Governs Cell Fate in the White Adipose Tissue(BBS8に依存する繊毛のヘッジホッグシグナル伝達が白色脂肪組織における細胞運命を支配する)」です。 白色脂肪組織はエネルギーを貯蔵し、体内の重要な代謝プロセスを調節します。「私たちがどれだけエネルギーを消費または燃焼するかに応じて、脂肪組織は常に増えたり減ったりします。このプ

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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