BD Rhapsody Express シングルセル解析システム
情報掲載者:バイオストリーム株式会社
BD Rhapsody Express シングルセル解析システムの特徴
約20,000個のシングルセルに対し数百の遺伝子発現を同時解析
このシングルセル解析システムは、数万のシングルセルをキャプチャーし、数百に上る標的遺伝子に対して個々の発現をデジタル定量化することが可能です。
分離されたシングルセルのQC ( シングルセルである事の確認や、生細胞と死細胞の区別 )を行い、Molecular Indexing技術により、低コスト・高効率・高精度・高スループットでNGS解析用ライブラリーを作成します。
しかも、ライブラリーは数百もの標的遺伝子に絞っているため、シーケンスコストも大幅に削減できます。
- PCRバイアスの回避
- 目的に見合ったカスタマイズされたワークフロー
- より低コストで高いスループットを実現
BD Rhapsody Express シングルセル解析システムの詳細について
システムの構成
- BD Rhapsody スキャナー
- BD Rhapsody サンプル・ローディング ステーション
- BD Rhapsody カートリッジ
図1は、数百の標的遺伝子に対するデジタル定量化を行うための原理を示しています。 細胞のキャプチャーおよびビーズベースの 3'RNAseqアッセイのために、マイクロウェルを利用した斬新な平面アレイを使用しています。
図1
ステップ1 - 細胞のキャプチャーと分離ステップ
BD Rhapsodyカートリッジは、シングルセルの キャプチャーと磁性オリゴヌクレオチドバーコー ドビーズ上へのmRNAの捕捉を可能にします。 これら全てのビーズは1本のチューブに回収さ れ、cDNA合成とライブラリー作成のステップに 進みます。ビーズ上のオリゴヌクレオチドには 細胞を識別するセルラベル配列(CL)とmRNA 分子を識別するモレキュラ・インデックス(UMI) が含まれており、効率的に細胞レベル、分子レ ベルの識別がなされます。
図2
PCRバイアスの回避-BD " Molecular Indexing "
PCR増幅時のバイアスは、シーケンスリードのカウントにおいて遺伝子発現の不正確な定量化をもたらす可能性があります。BDの特許であ るMolecular Indexing技術は、個々の細胞の個々のmRNA分子を計数するためのユニークな分子指標(UMI)で、"分子バーコード“としても 知られています。これにより、実験者は転写レベルのより正確に把握でき、増幅バイアスによるミスリードを回避することが可能になります。
目的に見合ったカスタマイズされたワークフロー
シングルセルの分析ワークフローでは、目的に応じた種々のサンプル処理、質の管理、スループットが必要になることがよくあります。 BDシステムのオプションには、特定の目的に合わせて選択ができます。 例えば、BD FACSソーター(BD FACSMelodyのような)は、BD Rhapsody システム解析の前段階でのサンプル濃縮には最適なオプションです。BD Rhapsody スキャナは、自動細胞数カウントと細胞の 生存率が測定でき、カートリッジでシングルセルキャプチャー行う際に、最適濃度の細胞サンプルを調製することができます。スキャナは、 カートリッジ内のビーズと共にキャプチャーされた細胞の数を測定します。BD Rhapsodyサンプルローディングステーションは軽くて持ち運び が簡単で、ラボ内で簡単に移動できます。バイオインフォマティクスのパイプラインと視覚化ツールも含まれています。 これらのツールはUMI 分析アルゴリズムと視覚化ツールで構成されており、経験の浅いユーザーでもシングルセルのデータを分析し理解することが可能です。
図3
効率的なシーケンシングで、より低コストで高いスループットを 実現
シングルセル解析においては、ハイスループットを必要とするため一般的にシーケンシングコストが非常に高価になります。BD Rhapsodyシングルセル解析システムは、シーケンスリードをより効率的に活用し、コストを削減できる複数の特長を備えています。
- ターゲット・アッセイ - 特定の遺伝子パネルアプローチは、検出感度の向上により、わずかな時間とコストでWhole Transcriptome Analysis(WTA)アッセイと同等の結果を生み出すことが可能です。 この方法はまた、UMIカウント効率が改善し、劇的な分析時間とコストの節約をもたらします。
- サンプル保存 - サンプルから生成された完全なcDNAが結合している磁気ビーズを適切な状態で保存すると、貴重なサンプルを最大12週間保管することが可能です。このことにより、サンプルをシーケンスする時間に柔軟性を持たせることができ、保存されているビーズのプールを等分または目的に応じて分割することにより、同じサンプルに対して複数のアッセイでの解析が可能になります。
- サンプル分割 - cDNAが結合している磁気ビーズのサンプルを、1つまたは複数に分割し、カスタムまたは既成のパネルを用いて増幅することができます。 サブサンプリングは、サンプルの一部をシーケンスすることが可能になることや、サンプルに対して異なるパネルで解析することが実現でき、コストの削減や柔軟性のある解析が可能になります。
シングルセル・シーケンシングをより効率的に
シングルセル解析でのターゲテッドアプローチの利点を実証する為 に、WTAアッセイおよびBD Rhapsody免疫応答パネル(ヒト)を用 いて同じシーケンス深度で末梢血単核細胞(PBMC)のプロファイリングを行いました。
両アッセイのt-SNEプロファイリングにおいて既 知の細胞型クラスターが検出されましたが、ターゲットパネルは WTAより高い感度(リード/細胞)およびUMIカウント効率を示しまし た。 PBMCプロファイリング実験(図5)において、BD Rhapsody アッセイは、競合他社のWTA 3'RNA-seqアッセイよりも約10倍少 ないリード数(細胞あたり2kリード vs 細胞あたり20kリード)で同等 のクラスタリング結果を示しました。
WTAアプローチとは異なり、ターゲテッドアプローチは、細胞間でば らつきが小さく発現が高い多くの遺伝子(例えば、リボソームタンパク質のような細胞の特徴を反映しない遺伝子)のシーケンスを回避でき、標的遺伝子を効率的かつ高感度に解析できます。WTAアッセ イデータ(C)と比較して、BD Rhapsodyによるターゲテッドアプローチは、低発現であるが重要なマーカーであるCD8Aの検出を可能に し、より詳細なT細胞亜集団(B)の解析を可能にします。プールされたビーズ(cDNAの状態)の保存テストを行うために(図6参照)、転移性乳癌細胞を含むサンプル由来のビーズを計算上1000細胞にずつ になるようにサブサンプリングし、保存の影響をBD Rhapsody Onco- BCターゲットパネルで調べました。4℃保存で0週、6週および12週間 後にプロファイリングを行った結果、サブサンプル間の遺伝子発現 は高い相関性を示し、保存されたcDNAビーズの高い安定性が証明されました。
図4
図5
図6
主なアプリケーションに対するターゲットパネル
ターゲット遺伝子を絞ったアプローチは、シングルセルのシークエンシング効率を向上させるとともに、様々な分野においてこれまで困難とされてきた生命現象の解明を促進するものと期待されています。弊社の実証されたパネルは、細胞の異質性を頑強かつ再現性良く検出し、様々な細胞型を探索するのに有用です。 BD Rhapsody システムには、以下のパネルが含まれています。
- BD Rhapsody Onco-BCターゲットパネル - 乳癌および免疫細胞に関連する400の遺伝子
- BD Rhapsody 免疫応答パネル - 免疫細胞型のプロファイリング
- BD Rhapsody T細胞 ターゲットパネル
- BD Rhapsody 補足パネル
- BD Rhapsody カスタムパネル
BD Rhapsody Express シングルセル解析システムのお役立ち資料
BD Rhapsody リーフレット2018
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BD Rhapsody 価格表2018
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BD Rhapsody 概要2018
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Rhapsody_Expressプレゼン資料 2019
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シングルセル解析 バルク解析
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