The Xpresys® Lung Testは、2013年10月に市場に発表された。この製品は、簡単な採血だけで、肺結節 (ILNs) が良性かどうかを示す発現のシグネチャーの手がかりとなる複数のタンパク質の解析と定量化を行う。この検査製品は、ワシントン州シアトル市に本社を置くIntegrated Diagnostics, Inc. (INDI) 社で製造されたもので、三重四極 (MS/MS) 質量分析計との組み合わせで市場化される多重標的プロテオミクス検査製品としては初めてのものである。
この検査は、5種のバイオマーカー・タンパク質と、アッセイの正規化に用いられる6種のタンパク質を同時に分析評価する。この検査製品にはMRM-MS技術が採用されている。
INDIでは、研究者は、高多重化、低コスト、高精度などの特長から、そのようなプラットフォームが臨床多種タンパク質解析に適していることを長年力説していたと述べている。しかし、Xpresys検査製品発表まで、再現性、感度、スループットなど様々な技術的問題のため、臨床で採用するまでには至っていなかった。
当時、マサチューセッツ州ケンブリッジのBiomarker Research Initiatives in Mass Spectrometry (BRIMS) Thermo Fisher Center of Excellence のDirectorを務めていたMary Lopez, Ph.D.は、2014年のGenome Web (7) のインタビューでXpresys検査製品が臨床段階に入ることの重要性を強調していた。
Dr. Lopezは、「これは、質量分析検査が必ず臨床で使われるようになることを示している。素晴らしいことだ。今後ますますその領域を広げていくことになるだろう。今後数年の間に起きる大きな動きの始まりであることは明らかだ」と述べている。

Mary Lopez, Ph.D. (提供: Thermo Scientific)
2015年4月、Journal of Thoracic Oncology が、「Validation of a Multiprotein Plasma Classifier to Identify Benign Lung Nodules (肺の良性結節を判定する多タンパク質血漿クラシファイヤの検証)」と題する記事 (8) を掲載しており、Xpresys Lung Test を調べ、その有用性を確認している。


