創薬研究の課題とトレンドを語るコラム 「最近の創薬企業の現状と中分子創薬の重要性」 - 創薬よ何処へ

最近の創薬企業の現状と中分子創薬の重要性


トップ  >  最近の創薬企業の現状と中分子創薬の重要性

  著者:  作成:2019/3/12 9:50:27

中山 登

 随分、長い間ご無沙汰しておりすみませんでした。昨年に中分子創薬が話題になっているので詳しく説明しますと言いました。しかし、最近の日本の創薬企業はここの研究よりも各社の創薬研究の方向性をどの様にするかが最大のテーマになっていて、中分子創薬がこれから伸びますと話しても各社余り乗り気になってくれません。そのため「創薬よ何処へ」のテーマでコラムを書いている身としてはこの問題を直ぐに書くかどうか悩んでいるうちにかなりの期間が立ってしまいました。

 そこで、今回中分子創薬のテーマに入る前に、最近の日本創薬企業の現状をお話ししたいと思います。

 近年創薬研究は以前にコラムでも説明したように低分子・中分子薬からバイオ医薬品と開発研究も多岐にわたっており、更に個別化医療の中で医薬品のバイオマーカーが、またターゲット探索ではプロテオゲノミックスが重要視されてきています。また、抗体や免疫製剤などのバイオ医薬品は開発に多額の費用が掛かります。

 このような現状の中で、全ての創薬研究に対応しようとすると多額の資金が必要となり、世界の薬業界のトップ10の会社以外は資金的に総合的な創薬研究が出...

 

続きを読む
ログインしてください
  •      

この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
このエントリーをはてなブックマークに追加

投票数:21平均点:3.81
Webmaster  投稿日時 2019/3/12 11:02

記事へのご感想や中山氏へのご質問等、読者の皆様からのコメントをお待ちしております!
(ログイン後に記事下より投稿できます)

  • はじめまして。中山登です。
    はじめまして。バイオシス・テクノロジーズの中山登です。 もう中外製薬を退職して2年以上になりますが、未だに「ロシュ・中外の中山さん」とよく言われ、こちらの元の所属の方が皆さん良くご存知のようです。さて…続きを読む (2016-10-12)  
  • 創薬よ何処へ
    日本ロシュから鎌倉研究所に日本電子の質量分析装置のD-300が納入されるのでその日から出社して欲しいと連絡があり、昭和56年6月にD-300と一緒に入社することになりました。ただ、念願だったFABイ…続きを読む (2016-11-9)  
  • 医薬品開発の現状と個別化医療とは
    それでは、本題の「創薬よ何処へ」に入りましょう。そこで初めは創薬研究現状と個別化医療などについて少し考えてみたいと思います。 近年創薬の分野は、以前から行われてきた低分子医薬、1990年後半から盛ん…続きを読む (2016-11-24)  
  • 臨床現場と医薬品開発との間の大きな谷をどうするか?
    前回述べたように現症診断にまだ多くを頼っている臨床の現場と、ゲノムから解析されたバイオメカニズムを用いターゲットを予想して科学的に開発された医薬品の間に、まだまだ大きな谷があって、そこを科学的に結び…続きを読む (2016-12-7)  
  • 動的ネットワークバイオシステム
    東京大学生産技術研究所の会原幸一先生らは臨床バイオマーカーで正常(健康)状態と異常(疾病)状態の違いを定量的に示すことができるため、癌、心臓病、糖尿病などの診断において広く使われていますが、従来の静…続きを読む (2017-1-12)  
  • 個別化医療と創薬(1)
      久しぶりですが、皆様良いお年をお迎え頂けたでしょうか?  今回は個別化医療と創薬に焦点を絞って話したいと思います。   病気の原因や病態について近年遺伝子やプ…続きを読む (2018-1-31)  
  • 個別化医療と創薬(2)
    今回は最近盛んになっている抗体や免疫製剤における診断マーカーの重要性について話したいと思います。 例えば夢の抗がん剤と言われた癌免疫治療薬のオブジーボでも、効果のある患者は2~3割であるが、診断…続きを読む (2018-2-15)  
  • 診断マーカーと医薬品の選択
    実際には遺伝子の変異やプロテインなどの分子の構成や感度のパターンの違いにより様々なタイプの患者がいることが最近わかってきています。そこで、病気に合った遺伝子診断やプロテイン診断などの科学的な診断を臨…続きを読む (2018-5-17)  
  • プロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が最近話題
    最近、プロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が話題になっていますが、小職のところにも中分子創薬のセミナーをしてくださいとの依頼がありました。そこで、先日「中分子医薬品の基礎/最新動向を踏…続きを読む (2018-7-3)  
  •   »  最近の創薬企業の現状と中分子創薬の重要性(2019-3-12)

おすすめ製品・サービス

高性能ベンチトップ型QTof質量分析計により糖タンパク質をすべての構造レベルで解析! 高性能ベンチトップ型QTof質量分析計 Xevo G2-XS QTofをRapiFluor-MS標識試薬と組み合わせることで、前例のない MS および MS/MS 感度を実現し、微量の糖鎖成分までを容易に、より高い信頼性で同定します。 さらに、糖タンパク質プロファイリング、サブユニット解析、糖ペプチドマッピングと組み合わせることで糖タンパク質をすべての構造レベルで解析する総合的なソリューションを実現します。もっと読む
化合物の分子を可視化するHigh Definitionイメージング 脱離エレクトロスプレーイオン化(DESI)イメージングとは、マトリックス塗布などの前処理の必要がないイオン化技術で、電荷を有するスプレー溶媒によって、試料をイオン化します。 DESI は非破壊的なソフトイオン化であり、単一の組織切片を複数回分析することができます。DESI による測定後の組織切片を再利用して、同一試料を組織染色することやMALDI 質量分析イメージングとのデータ比較を行うことができます。 応用範囲は、薬物代謝研究、がん研究(バイオマーカーの発見など)、法医学分析(指紋分析、不正薬物、乱用薬物など)、化学材料分析(高分子材料表面の添加剤分布解析、金属表面処理試料の評価など)、化粧品分析など多様です。もっと読む
次世代シーケンスによる融合遺伝子の検出 疾患関連融合遺伝子の数は増加の一途を辿り、その同定には次世代シーケンサー(NGS)を用いることが現実的になってきています。 しかし、一般的なライブラリ調製法では、偽陰性が生じる、大量のサンプルが必要、新規の融合を容易に検出できない、といった問題があります。 ArcherDX社では、NGS用試薬生産のノウハウに、斬新なターゲット増幅と世界レベルのシーケンス解析の技術を組み合わせ、Archerアッセイ、ワークフロー、解析プログラムを開発しました。 このアッセイは、独自のAnchored Mulitiplex PCR (AMP) を利用してターゲットエンリッチメントを行うことで、がんの発生や進行を司る様々な融合遺伝子やその他の遺伝子再構成を検出するためのライブラリを調製します。 Archer FusionPlexアッセ ...もっと読む
創薬よ何処へ:読者コメント
運営会社:バイオアソシエイツ株式会社
創薬よ何処へ
  • 中山 登
    株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&CTO(元・中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長)中山 登 氏による創薬研究コラム

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
  •      

登録ユーザー数
3300人
2019年09月15日 現在
新メンバー
Chisa7 2019/9/13
Yamashit 2019/9/13
SFmito 2019/9/12
airisai 2019/9/10
jameslin 2019/9/6
naokioom 2019/9/6
kobayash 2019/9/5
Seicho 2019/9/3
ももんが 2019/9/3
YOOOO 2019/8/30
ヤケ 2019/8/29
uhipp8 2019/8/28
WYWOYAMA 2019/8/27
i.biostr 2019/8/27
rhara 2019/8/27
23 人のユーザが現在オンラインです。 (1 人のユーザが 創薬よ何処へ を参照しています。)
登録ユーザ: 0 ゲスト: 23
BioQuick ニュース

BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

抗体よもやま話
質量分析屋のネタ帳

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。