創薬研究の課題とトレンドを語るコラム 「プロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が最近話題」 - 創薬よ何処へ

プロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が最近話題


トップ  >  プロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が最近話題

  著者:  作成:2018/7/3 11:00:12

中山 登

最近、プロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が話題になっていますが、小職のところにも中分子創薬のセミナーをしてくださいとの依頼がありました。そこで、先日「中分子医薬品の基礎/最新動向を踏まえた創薬・開発の留意点」という題名でセミナーをしたところです。


そのセミナー参加者の多くが、プロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子創薬に興味があるが、中分子創薬が話題になった背景と、なぜこれから中分子化合物が創薬に重要なのか疑問を持っていました。そこで、今回のセミナーでは中分子創薬が話題になった背景から説明しました。その背景はこのコラムでも以前に取り上げた以下の内容です。


近年の個別化医療では、臨床での薬の選択や創薬において、臨床バイオマーカーが重要になっています。更に、正常状態と病態の臨界状態、病態初期状態あるいは病態悪化の動的状態遷移過程をはっきり識別することが出来る動的ネットワークバイオマーカーを、複雑疾病の早期診断や病態悪化の予兆検出に広く適用することで、適切なタイミングで適切な個別化医療を行なうことが可能となるものと期待されています。


そこで、...

 

続きを読む
ログインしてください

    この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
    このエントリーをはてなブックマークに追加


    診断マーカーと医薬品の選択 »



    友達にメールで勧める友達に伝える

    投票数:10平均点:5.00

    おすすめ製品・サービス

    ACQUITY UPLC H-Class Bio
    生体高分子分析のために設計されたクロマトグラフィーシステム  生体高分子分析に適した流路で設計されているため、高い回収とゼロキャリーオーバで生体高分子を変性させることなく、逆相(RP)、イオン交換(IEX)、サイズ排除(SEC)、親水性相互作用(HILIC)などのクロマトグラフィーが可能です。シャープで選択性の高い分離が得られ、タンパク、ペプチド、核酸、および糖鎖などのモニタリングや特性解析 に威力を発揮します。 
    Xevo G2-XS QTof四重極飛行時間型(QTof)質量分析計
    高性能ベンチトップ型QTof質量分析計により糖タンパク質をすべての構造レベルで解析! 高性能ベンチトップ型QTof質量分析計 Xevo G2-XS QTofをRapiFluor-MS標識試薬と組み合わせることで、前例のない MS および MS/MS 感度を実現し、微量の糖鎖成分までを容易に、より高い信頼性で同定します。 さらに、糖タンパク質プロファイリング、サブユニット解析、糖ペプチドマッピングと組み合わせることで糖タンパク質をすべての構造レベルで解析する総合的なソリューションを実現します。
    iKnifeサンプリング機能搭載REIMS研究システム
    食品偽装、微生物学、組織学など、サンプルの素材・差異をダイレクトイオン化精密質量分析で瞬時に判断 iKnifeサンプリング機能搭載REIMS研究システムは高性能飛行時間型(Tof)質量分析計と強力で直感的なソフトウェア、ダイレクトイオン化を組み合わせることで、前処理が不要で迅速かつ容易な分子プロファイリングを可能としました。 この革新的な iKnife はハンドヘルドサンプリング装置で、情報を豊富に含んだ蒸気をサンプルの表面から直接生成します。この蒸気が飛行時間型質量分析計により分析され、数秒で正確な分子プロファイリングが得られます。
    • はじめまして。中山登です。
      はじめまして。バイオシス・テクノロジーズの中山登です。 もう中外製薬を退職して2年以上になりますが、未だに「ロシュ・中外の中山さん」とよく言われ、こちらの元の所属の方が皆さん良くご存知のようです。さて…続きを読む (2016-10-12)  
    • 創薬よ何処へ
      日本ロシュから鎌倉研究所に日本電子の質量分析装置のD-300が納入されるのでその日から出社して欲しいと連絡があり、昭和56年6月にD-300と一緒に入社することになりました。ただ、念願だったFABイ…続きを読む (2016-11-9)  
    • 医薬品開発の現状と個別化医療とは
      それでは、本題の「創薬よ何処へ」に入りましょう。そこで初めは創薬研究現状と個別化医療などについて少し考えてみたいと思います。 近年創薬の分野は、以前から行われてきた低分子医薬、1990年後半から盛ん…続きを読む (2016-11-24)  
    • 臨床現場と医薬品開発との間の大きな谷をどうするか?
      前回述べたように現症診断にまだ多くを頼っている臨床の現場と、ゲノムから解析されたバイオメカニズムを用いターゲットを予想して科学的に開発された医薬品の間に、まだまだ大きな谷があって、そこを科学的に結び…続きを読む (2016-12-7)  
    • 動的ネットワークバイオシステム
      東京大学生産技術研究所の会原幸一先生らは臨床バイオマーカーで正常(健康)状態と異常(疾病)状態の違いを定量的に示すことができるため、癌、心臓病、糖尿病などの診断において広く使われていますが、従来の静…続きを読む (2017-1-12)  
    • 個別化医療と創薬(1)
        久しぶりですが、皆様良いお年をお迎え頂けたでしょうか?  今回は個別化医療と創薬に焦点を絞って話したいと思います。   病気の原因や病態について近年遺伝子やプ…続きを読む (2018-1-31)  
    • 個別化医療と創薬(2)
      今回は最近盛んになっている抗体や免疫製剤における診断マーカーの重要性について話したいと思います。 例えば夢の抗がん剤と言われた癌免疫治療薬のオブジーボでも、効果のある患者は2~3割であるが、診断…続きを読む (2018-2-15)  
    • 診断マーカーと医薬品の選択
      実際には遺伝子の変異やプロテインなどの分子の構成や感度のパターンの違いにより様々なタイプの患者がいることが最近わかってきています。そこで、病気に合った遺伝子診断やプロテイン診断などの科学的な診断を臨…続きを読む (2018-5-17)  
    •   »  プロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が最近話題(2018-7-3)

    おすすめ製品・サービス

    フルスペクトル分子イメージング
    MALDI、DESI、イオンモビリティー、高分解能質量分析を融合した高精度・高空間分解能分子イメージング 生理学と細胞機能をより理解し、組織または生体全体における薬剤の分布をモニター、可視化する目的で、ウォーターズでは、MALDI、DESI、イオンモビリティー、高分解能質量分析の技術の長所を融合しました。 空間分解能に優れ、質量分析イメージングとして実績の高いマトリックス支援レーザー脱離イオン化によるMALDIイメージング。マトリックスの塗布が不要で、同一のサンプルを異なる空間分解能や異なる極性で複数回測定が可能な脱離エレクトロスプレーイオン化によるDESIイメージング。 さらに独自のイオンモビリティー分離により選択性、同定信頼性を向上させる質量分析計と、質量分析イメージングのワークフローをすべて ...
    抗体トランスフェクション試薬 Ab-Carrier
    抗体トランスフェクション試薬Ab-Carrierは、生細胞内への抗体導入試薬です。 プロテノバが独自に開発した膜透過性人工ペプチドの機能により、細胞毒性を抑制しつつ簡単に効率良く抗体を導入できます。 Ab-Carrierは、高い膜透過活性とIgG 結合活性を有するので、非常に効率よく種々の動物種やサブクラスのIgGを生細胞に導入できます。
    Greenpharma 植物抽出物ライブラリ
    ナレッジ・ベースド・フィルターで厳選した200植物由来の800抽出物が含まれたライブラリ  Greenpharma社は最も多様性に富んだフィトケミカル製品を揃えるために、ナレッジ・ベースド・フィルターにより200植物を内因性および外因性の基準から選定しました。 これらの植物は異なる地域に自生し(外因性基準)、科・属、そして種の多様性(内因性基準)から選択されています。 オリジナリティーを高めるため、論文での引用数がまだ20以下の植物に特化しました。 Greenpharma 植物抽出物ライブラリは、植物由来の低分子の化学的多様性にアクセスする効率的ツールです。 またGreenpharma天然由来化合物ライブラリ(480のDrug-like低分子化合物を厳選したライブラリ)を補完してフィトケミカルの多様性を広げることができます。
    創薬よ何処へ:読者コメント
    フォーラム トピック 返信 閲覧 最終投稿
    運営会社:バイオアソシエイツ株式会社
    創薬よ何処へ
    • 中山 登
      株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&CTO(元・中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長)中山 登 氏による創薬研究コラム

    にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
      登録ユーザー数
      3060人
      2018年09月20日 現在
      新メンバー
      Yoshihir 2018/9/19
      Koko123 2018/9/18
      ronbarut 2018/9/16
      chiccaco 2018/9/14
      Shimoda 2018/9/14
      tw411015 2018/9/12
      FYU1111 2018/9/11
      ViaVersa 2018/9/10
      7 人のユーザが現在オンラインです。 (1 人のユーザが 創薬よ何処へ を参照しています。)
      登録ユーザ: 0 ゲスト: 7
      BioQuick ニュース

      BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
      BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

      抗体よもやま話
      質量分析屋のネタ帳

       

      クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
      バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。