創薬研究の課題とトレンドを語るコラム 「創薬よ何処へ」 - 創薬よ何処へ

創薬よ何処へ


トップ  >  創薬よ何処へ

  著者:  作成:2016/11/9 17:08:32

中山 登

日本ロシュから鎌倉研究所に日本電子の質量分析装置のD-300が納入されるのでその日から出社して欲しいと連絡があり、昭和56年6月にD-300と一緒に入社することになりました。ただ、念願だったFABイオン化をD-300にどうしても付けたい思い、当時日本電子の営業担当だった栗原氏(現日本電子社長)にD-300に一番小さい電子顕微鏡の電子ガンを付けて欲しいとお願いしたら、栗原氏から「中山さん、それはFABイオン化をしたいのでしょうか?今日本電子の応用研究室で開発をしているので、2か月後に付けることが出来るので待ってください。」と言われました。そして2か月後に待望のFABイオン源をゲットすることができました。

その頃は日本ロシュ鎌倉研究所に分析のグループが無く、天然物や合成化合物の構造決定や薬物の分析は分析の素人が本や文献で勉強しながらやっているような状態でした。そこで、最初の仕事は分析のグループを立ち上げることでした。この様な出来立ての分析グループでしたがFABイオン源のおかげで天然物の構造決定では外部にも有名な先進的なグループになり、更に昭和59年ごろ2D-NMRで13C励起しプロトンディテクションで測定するC/H相関2D法(HMQC、HMBC)の文献...

 

続きを読む
ログインしてください
  •      

この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
このエントリーをはてなブックマークに追加

投票数:73平均点:7.53
  • はじめまして。中山登です。
    はじめまして。バイオシス・テクノロジーズの中山登です。 もう中外製薬を退職して2年以上になりますが、未だに「ロシュ・中外の中山さん」とよく言われ、こちらの元の所属の方が皆さん良くご存知のようです。さて…続きを読む (2016-10-12)  
  •   »  創薬よ何処へ(2016-11-9)

  • 医薬品開発の現状と個別化医療とは
    それでは、本題の「創薬よ何処へ」に入りましょう。そこで初めは創薬研究現状と個別化医療などについて少し考えてみたいと思います。 近年創薬の分野は、以前から行われてきた低分子医薬、1990年後半から盛ん…続きを読む (2016-11-24)  
  • 臨床現場と医薬品開発との間の大きな谷をどうするか?
    前回述べたように現症診断にまだ多くを頼っている臨床の現場と、ゲノムから解析されたバイオメカニズムを用いターゲットを予想して科学的に開発された医薬品の間に、まだまだ大きな谷があって、そこを科学的に結び…続きを読む (2016-12-7)  
  • 動的ネットワークバイオシステム
    東京大学生産技術研究所の会原幸一先生らは臨床バイオマーカーで正常(健康)状態と異常(疾病)状態の違いを定量的に示すことができるため、癌、心臓病、糖尿病などの診断において広く使われていますが、従来の静…続きを読む (2017-1-12)  
  • 個別化医療と創薬(1)
      久しぶりですが、皆様良いお年をお迎え頂けたでしょうか?  今回は個別化医療と創薬に焦点を絞って話したいと思います。   病気の原因や病態について近年遺伝子やプ…続きを読む (2018-1-31)  
  • 個別化医療と創薬(2)
    今回は最近盛んになっている抗体や免疫製剤における診断マーカーの重要性について話したいと思います。 例えば夢の抗がん剤と言われた癌免疫治療薬のオブジーボでも、効果のある患者は2~3割であるが、診断…続きを読む (2018-2-15)  
  • 診断マーカーと医薬品の選択
    実際には遺伝子の変異やプロテインなどの分子の構成や感度のパターンの違いにより様々なタイプの患者がいることが最近わかってきています。そこで、病気に合った遺伝子診断やプロテイン診断などの科学的な診断を臨…続きを読む (2018-5-17)  
  • プロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が最近話題
    最近、プロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が話題になっていますが、小職のところにも中分子創薬のセミナーをしてくださいとの依頼がありました。そこで、先日「中分子医薬品の基礎/最新動向を踏…続きを読む (2018-7-3)  
  • 最近の創薬企業の現状と中分子創薬の重要性
     随分、長い間ご無沙汰しておりすみませんでした。昨年に中分子創薬が話題になっているので詳しく説明しますと言いました。しかし、最近の日本の創薬企業はここの研究よりも各社の創薬研究の方向性をどの様にするか…続きを読む (2019-3-12)  
  • 中分子有機化合物は医薬品になるのだろうか
    今回から中分子創薬の詳細について話すことにします。内容としては先ず多くの創薬研究者が思う、「中分子有機化合物は本当に医薬品になるのだろうか?」との疑問に対する話から始めて、創薬に応用可能な中分子のラ…続きを読む (2019-4-18)  

おすすめ製品・サービス

ビオチン化タンパク質を10分で簡単に精製できるスピンカラムです。 従来のストレプトアビジンと同様の強固な結合は保持しつつ、ビオチンを添加するだけで簡単にアガロースビーズからビオチン化タンパク質を溶出できます。もっと読む
生体高分子分析のために設計されたクロマトグラフィーシステム  生体高分子分析に適した流路で設計されているため、高い回収とゼロキャリーオーバで生体高分子を変性させることなく、逆相(RP)、イオン交換(IEX)、サイズ排除(SEC)、親水性相互作用(HILIC)などのクロマトグラフィーが可能です。シャープで選択性の高い分離が得られ、タンパク、ペプチド、核酸、および糖鎖などのモニタリングや特性解析 に威力を発揮します。 もっと読む
質量分析装置とのインテグレーションにより相互作用分子の同定をも可能にする画期的な生体分子相互作用解析システムSilicon Kinetics社の開発したSKi Pro Systemは、LC/MS(質量分析計)に接続できる生体分子間相互作用解析装置です。 アフィニティの弱い低分子からアフィニティの強い抗体まで幅広いアフィニティレンジを網羅的に解析することが可能です。SKi Pro Systemは、通常の表面プラズモン共鳴(SPR)法で用いられる平坦な表面のセンサーとは異なり、三次元構造のナノポアを有するシリコンチップ(3Dシリコンセンサーチップ)により、従来のSPR法より100倍以上広い分子結合面積を創り出すことに成功しました。またNanoPore Optical Interferometry(干渉分光法)を用いることで、ベースラインドリフトが僅か0.35RU/hと従来のSPR法に比べ極めて安定 ...もっと読む
創薬よ何処へ:読者コメント
運営会社:バイオアソシエイツ株式会社
創薬よ何処へ
  • 中山 登
    株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&CTO(元・中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長)中山 登 氏による創薬研究コラム

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
  •      

登録ユーザー数
3205人
2019年04月26日 現在
新メンバー
tymhi 2019/4/25
aitos 2019/4/25
shinco 2019/4/24
SimoQ 2019/4/23
acoco 2019/4/23
Ryuji120 2019/4/22
賀来さん 2019/4/22
nakayan 2019/4/22
ken001 2019/4/21
nkknkk 2019/4/21
Araiguma 2019/4/19
フジ 2019/4/19
kimura 2019/4/19
sakurai 2019/4/19
fujioka. 2019/4/18
24 人のユーザが現在オンラインです。 (2 人のユーザが 創薬よ何処へ を参照しています。)
登録ユーザ: 0 ゲスト: 24
BioQuick ニュース

BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

抗体よもやま話
質量分析屋のネタ帳

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。