海外学会ダイジェストASEMV2014(American Society for Exosomes and Microvesicles)EVによる生体分子移動の多様性 - バイオマーケットjp

EVによる生体分子移動の多様性


  著者:  作成:2015/1/28 9:00:00

スタンフォード大学医学部博士研究員、金田正光博士(PhD)は、エクソソームとMVは構造も機能も異なるものであることを発表した。この結果が確証され、認められれば、現時点ではまだ謎の多い本問題に光を指すこととなるであろう。金田博士はまず、エクソソームのサイズは40nmから300nmであることに対し、MVのサイズは90nmから600nmであることを指摘した。また、両小胞は積量や表面電位においても異なることが説明された。MVの殆どがホスファチジルセリン(PS)を外面化するのに対し、エクソソームでは僅か10%ほどしかされない。両ベシクルとも受容細胞によって取り込まれるが、細胞内でルシフェラーゼ発現を誘発するのはMVだけである。MVはプラスミドDNAを受容細胞に送ることによってこれを可能にしているのではないか、と金田博士は考えている。エクソソームは機能上、mRNAを被包するが核酸は運ばないのに対し、MVはmRNAとcAMP応答配列発現pDNAの両方を被包しDNAだけを運ぶ。金田博士の研究からは、MVはインビボとインビトロの両方でcAMP応答配列発現pDNAを機能的に運搬することを示すデータも見られた。これらの結果は細胞間連絡におけるEVの役割を理解し、運搬ツールを開発する上で最も重要であると博士は述べた。また、一過性遺伝子導入細胞におけるEVの研究は、卓越したpDNAの移動によって混同される可能性もあるため注意が必要だ。

 

続きを読む
ログインしてください

    この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
    このエントリーをはてなブックマークに追加

    « 心臓由来エクソソームもつ疾患治癒力
    牛乳miRNAは高バイオアベイラビリティを有する遺伝子発現誘発物である »



    友達にメールで勧める友達に伝える

    投票数:39平均点:5.13

    おすすめ製品・サービス

    GlycoWorks RapiFluor-MS N型糖鎖解析キット
    糖タンパク質N型糖鎖解析を飛躍的に効率化する革新的新ソリューション誕生! 糖タンパク質N型糖鎖の切り出し~標識~精製をたった3つのステップで30分以内で行うためのキットです。キットには酵素、標識試薬、精製用HILICプレートとバッファー類他96サンプルの処理に必要な主要構成品が含まれています。
    フルスペクトル分子イメージング
    MALDI、DESI、イオンモビリティー、高分解能質量分析を融合した高精度・高空間分解能分子イメージング 生理学と細胞機能をより理解し、組織または生体全体における薬剤の分布をモニター、可視化する目的で、ウォーターズでは、MALDI、DESI、イオンモビリティー、高分解能質量分析の技術の長所を融合しました。 空間分解能に優れ、質量分析イメージングとして実績の高いマトリックス支援レーザー脱離イオン化によるMALDIイメージング。マトリックスの塗布が不要で、同一のサンプルを異なる空間分解能や異なる極性で複数回測定が可能な脱離エレクトロスプレーイオン化によるDESIイメージング。 さらに独自のイオンモビリティー分離により選択性、同定信頼性を向上させる質量分析計と、質量分析イメージングのワークフローをすべて ...
    ACQUITY UPLC H-Class Bio
    生体高分子分析のために設計されたクロマトグラフィーシステム  生体高分子分析に適した流路で設計されているため、高い回収とゼロキャリーオーバで生体高分子を変性させることなく、逆相(RP)、イオン交換(IEX)、サイズ排除(SEC)、親水性相互作用(HILIC)などのクロマトグラフィーが可能です。シャープで選択性の高い分離が得られ、タンパク、ペプチド、核酸、および糖鎖などのモニタリングや特性解析 に威力を発揮します。 

        おすすめ製品・サービス

        ACQUITY UPLC H-Class Bio
        生体高分子分析のために設計されたクロマトグラフィーシステム  生体高分子分析に適した流路で設計されているため、高い回収とゼロキャリーオーバで生体高分子を変性させることなく、逆相(RP)、イオン交換(IEX)、サイズ排除(SEC)、親水性相互作用(HILIC)などのクロマトグラフィーが可能です。シャープで選択性の高い分離が得られ、タンパク、ペプチド、核酸、および糖鎖などのモニタリングや特性解析 に威力を発揮します。 
        Celsee Diagnostics CTC(Circulating Tumor Cell)キャプチャー検出システム
        独自のマイクロ流体回路によるCTCs(Circulating Tumor Cells)キャプチャー・検出システム  米国では年間60万人近くが癌関連で亡くなると推計されています。癌関連死の90%は転移によるものです。現在、癌の転移を検出するための標準的な手法は、生検(生体組織診断またはバイオプシーとも呼ばれます)です。 しかしながら、生検は時間がかかる上、痛みが伴う等患者への負担が大きく、さらに費用の問題もあります。 従来の生検に代わる転移検出法として、血液等の体液を用いたリキッドバイオプシー(Liquid biopsy)が注目されています。 癌患者の体内では、癌組織由来の微量の細胞が血中やリンパ液中に浸潤し、体内を循環していることが知られています。 それらの細胞は血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cells; CTCs)と呼ばれます。 CTCsは ...
        ラット・マウス等、幅広い生物種の抗体精製に。Ab-Capcher
        Ab-Capcherは、従来の抗体精製プロテインAゲルでは限定された適応抗体生物種やプロテインGゲルの結合量の低さと言った問題点を一挙に解決した高性能プロテインA アガロースビーズ(ゲルカラム担体)です。 特にこれまで研究者のご不満の多かったラットやマウスのモノクローナル抗体も簡単・高純度に精製できます。
        運営会社:バイオアソシエイツ株式会社

        バイオマーケットjpは、ライフサイエンス研究者・バイオビジネス関係者のための会員制サイトです。

        ユーザー登録すると...

        コンテンツの全文表示・コメント投稿・各種お申し込み・ダウンロード等、

        様々なユーザー専用機能をご利用いただくことができます。

         

        ユーザー登録は1分で完了

        ユーザー登録は無料

        運営者:バイオアソシエイツ株式会社

          登録ユーザー数
          3026人
          2018年07月22日 現在
          新メンバー
          Dcotre 2018/7/19
          Kitazacc 2018/7/19
          Hiraku 2018/7/17
          いんたろう 2018/7/12
          yamakiyo 2018/7/12
          Chikiemo 2018/7/10
          しみき 2018/7/4
          zawato 2018/7/2
          31 人のユーザが現在オンラインです。 (1 人のユーザが ライフサイエンスレポート を参照しています。)
          登録ユーザ: 0 ゲスト: 31
          BioQuick ニュース

          BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
          BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

          抗体よもやま話
          創薬よ何処へ
          アクセスカウンター
          DATEVisits/PVs
          2018/07/22:479/3965
          2018/07/21:571/5405

           

          クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
          バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。