
はじめまして。バイオシス・テクノロジーズの中山登です。
もう中外製薬を退職して2年以上になりますが、未だに「ロシュ・中外の中山さん」とよく言われ、こちらの元の所属の方が皆さん良くご存知のようです。さてこの度、このコーナーで「創薬よ何処へ」いうテーマでコラムを書くことになりました。この題名を見て皆さんはこの人は何を考えているのかとお思いになる方もお有かと思います。しかし、今の創薬は今までの低分子創薬から、今や中分子・抗体・コンジュゲイトや免疫創薬と多種多様になり、私も創薬の今後について見えないことが多くこのコラムを書きながら、皆さんのご意見も参考にさせて頂き何か今後の創薬の方向性が見えてくれば良いと思いペンをとった次第ですので、よろしくお願いします。
ところで、初めに私の創薬研究に入る前と入った後の経歴を私の研究の基盤形成も含めた紹介をします。
私は昭和44年4月に立命館大学理工学部に入学しました。学園紛争の真っただ中で東京大学の入試が無い年で、大学に入ったけれど紛争で殆ど授業がありませんでした。何をしてよいか迷っていた入学2年目に京都大学工学部石油化学科に世界初の超電導マグネット...
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