創薬研究の課題とトレンドを語るコラム 「創薬よ何処へ」 - 創薬よ何処へ

中山 登

このセクションは、株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&CTO(元・中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長)中山 登 氏による創薬研究コラムです。

長年、創薬研究に携わってこられた中山氏が、創薬研究の潮流についての雑感や、創薬研究者が直面している課題の解決法などを体験談を踏まえて語っていただきます。

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【中山 登 氏 ご略歴】

昭和48年3月立命館大学理工学部卒業
昭和48年5月~
昭和56年4月
電気通信大学材料科学科、コロンビア大学化学部研究員
昭和56年6月日本ロシュ株式会社研究所 入社
平成8年4月日本ロシュ株式会社研究所天然物化学部、機器分析グループ長
平成16年10月中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長
平成21年4月中外製薬株式会社 定年 シニア職
平成26年4月中外製薬株式会社 退職
平成26年5月~現在株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&チィーフ・テクニカル・オフサー(CTO)
平成27年4月~現在聖マリアンナ医科大学分子病態情報研究講座講師

【HP】
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  著者:   作成:2019/8/26 12:02:18 創薬開発において有望な中分子有機化合物は以前にも紹介しましたが、下記の図の様に2011年のJACSにAroraらが紹介したサイクリックペプタイド、ペプチドミメティックや天然物ライク化合物と考えられます。   これらの中分子有機化合物は合成品としては殆ど存在しておらず、天然物の中に多く含まれており、微生物、植物や昆虫などの生命機能などにかかわっている化合物が多いと考えられています。


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  著者:   作成:2019/8/27 11:00:52 創薬開発において有望な中分子有機化合物は以前にも紹介しましたが、下記の図の様に2011年のJACSにAroraらが紹介したサイクリックペプタイド、ペプチドミメティックや天然物ライク化合物と考えられます。  これらの中分子有機化合物は合成品としては殆ど存在しておらず、天然物の中に多く含まれており、微生物、植物や昆虫などの生命機能などにかかわっている化合物が多いと考えられています。  しかしながら


機能性食品等の開発に最適な食経験のある植物から抽出したライブラリー Greenpharma Natural Food Extract Library 短期間で機能性食品やサプリメントに使用できる新しい天然物リードを発見したいとお考えですか? 食経験のある植物から抽出したライブラリー、Greenpharma Natural Food ExtractLibraryがお役に立ちます。もっと読む
  著者:   作成:2019/4/18 10:04:49 今回から中分子創薬の詳細について話すことにします。内容としては先ず多くの創薬研究者が思う、「中分子有機化合物は本当に医薬品になるのだろうか?」との疑問に対する話から始めて、創薬に応用可能な中分子のライブラリー、更に中分子が最も有効と考えられるプロテインープロテイン相互作用阻害剤における相互作用部位の解析手法、最後に総合的な創薬開発が期待される中分子創薬と今後の展望について話を進めたいと思います。


次世代シーケンスによる融合遺伝子の検出 疾患関連融合遺伝子の数は増加の一途を辿り、その同定には次世代シーケンサー(NGS)を用いることが現実的になってきています。 しかし、一般的なライブラリ調製法では、偽陰性が生じる、大量のサンプルが必要、新規の融合を容易に検出できない、といった問題があります。 ArcherDX社では、NGS用試薬生産のノウハウに、斬新 ...もっと読む
  著者:   作成:2019/3/12 9:50:27  随分、長い間ご無沙汰しておりすみませんでした。昨年に中分子創薬が話題になっているので詳しく説明しますと言いました。しかし、最近の日本の創薬企業はここの研究よりも各社の創薬研究の方向性をどの様にするかが最大のテーマになっていて、中分子創薬がこれから伸びますと話しても各社余り乗り気になってくれません。そのため「創薬よ何処へ」のテーマでコラムを書いている身としてはこの問題を直ぐに書くかどうか悩んでいる


エネルギー消費を低減した超低温保存ソリューション エネルギー効率の高いノンフロン(自然冷媒)はフリーザーの性能を損なうことなく環境への影響を削減。フロン排出抑制法の管理対象外でもあります。さらに、新搭載のインバーターコンプレッサーにより、従来機比較で、約20%以上の省エネを実現しています。 収納効率に優れる外扉断熱方式と、温度分布に有効な ...もっと読む
  著者:   作成:2018/7/3 11:00:12 最近、プロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子創薬が話題になっていますが、小職のところにも中分子創薬のセミナーをしてくださいとの依頼がありました。そこで、先日「中分子医薬品の基礎/最新動向を踏まえた創薬・開発の留意点」という題名でセミナーをしたところです。 そのセミナー参加者の多くが、プロテインープロテイン相互作用を阻害する中分子創薬に興味があるが、中分子創薬が話題になった背景と、


ナレッジ・ベースド・フィルターで厳選した200植物由来の800抽出物が含まれたライブラリ  Greenpharma社は最も多様性に富んだフィトケミカル製品を揃えるために、ナレッジ・ベースド・フィルターにより200植物を内因性および外因性の基準から選定しました。 これらの植物は異なる地域に自生し(外因性基準)、科・属、そして種の多様性(内因性基準)から選択されて ...もっと読む
  著者:   作成:2018/5/17 11:00:57 実際には遺伝子の変異やプロテインなどの分子の構成や感度のパターンの違いにより様々なタイプの患者がいることが最近わかってきています。そこで、病気に合った遺伝子診断やプロテイン診断などの科学的な診断を臨床現場に取り入れ、各疾患の状態に則して患者を層別し、層別データを元に個々の患者に最適な医薬品を提供することが個別化医療なので、現在市販されている全て医薬品を、動的バイオマーカーから解析された遺伝子やプ


SmartMS をはじめて搭載したバイオ医薬品ソリューション Waters BioAccord システムは、シンプルなセットアップで一貫性の高い結果を取得できるよう設計された高性能な統合型 LC-MSシステムです。 初心者・熟練者を問わず簡便に操作できるよう設計されており、トレーニングの削減、時間の節約、再現性の高い結果を提供します。 LC、MS、PC、およびインフォマティクスのすべ ...もっと読む
  著者:   作成:2018/2/15 10:45:13 今回は最近盛んになっている抗体や免疫製剤における診断マーカーの重要性について話したいと思います。 例えば夢の抗がん剤と言われた癌免疫治療薬のオブジーボでも、効果のある患者は2~3割であるが、診断マーカーが無いために7割強の効かない患者にも使用していて、健康保険財政を圧迫しています。更に、抗体薬で乳がんの特効薬と言われたハーセプチンも、診断マーカーはHAR2タンパクに陽性のチェックで陽性の場合


数万のシングルセルに対し数百の遺伝子を同時解析BD社のBD Genomicsグループは、独自のMolecular Indexingテクノロジーを基本に、シングルセル解析システム " Rhapsody "を開発しました。このシングルセル解析システムは、数万のシングルセルをキャプチャーし、数百に上る標的遺伝子に対して個々の発現をデジタル定量化することが可能です。分離されたシングルセルのQC ...もっと読む
  著者:   作成:2018/1/31 16:10:52   久しぶりですが、皆様良いお年をお迎え頂けたでしょうか?  今回は個別化医療と創薬に焦点を絞って話したいと思います。   病気の原因や病態について近年遺伝子やプロテインなどの分子レベルでの解明が進んで、同じ病気と診断された患者でも、実際には遺伝子の変異やプロテインなどの分子の違いにより様々なタイプの患者がいることが最近わかってきています。そこで、病気に合った


数万のシングルセルに対し数百の遺伝子を同時解析BD社のBD Genomicsグループは、独自のMolecular Indexingテクノロジーを基本に、シングルセル解析システム " Rhapsody "を開発しました。このシングルセル解析システムは、数万のシングルセルをキャプチャーし、数百に上る標的遺伝子に対して個々の発現をデジタル定量化することが可能です。分離されたシングルセルのQC ...もっと読む
  著者:   作成:2017/10/12 11:00:36 前回の最後で、次回は低分子・中分子創薬の今までの考えを変えるかも知れないAntibody-drug conjugate(ADC)製剤に関して説明しますと言って、その後中断して失礼いたしました。 低分子・中分子創薬の場合、ターゲットプロテインを用いた阻害物質のバインデングスクリーニングだと脂溶性の高い化合物が多く見つかり、殆どが体内動態の悪い化合物が多いと以前にお話ししました。そこで、低分子創


インタクトに精製が可能 本キットは、リン脂質に親和性の高いペプチドと磁性ビーズを利用して、エクソソームや他の細胞外小胞を精製するキットです。 加えて、磁性ビーズを用いることにより、元サンプルからのキャリーオーバーを極力排除できるため、高精度なエクソソーム分析や機能解析に最適です。もっと読む
  著者:   作成:2017/7/4 11:00:43 どの様な薬でも人体では異物と判断し、必ず体外に排除する代謝機能が働きます。また抗体などの高分子化合物や免疫製剤などは体内防御機構が働き、抗原抗体反応や自己免疫疾患のような拒絶反応を引き起こした場合、異物と認識されて化合物は一切薬にすることが出来ません。この代謝機能と防御機構には個人差があります。 更に、全ての薬は常に薬物活性と副作用・毒性の両面を持っており、活性を高めて副作用・毒性を最小限に


インタクトに精製が可能 本キットは、リン脂質に親和性の高いペプチドと磁性ビーズを利用して、エクソソームや他の細胞外小胞を精製するキットです。 加えて、磁性ビーズを用いることにより、元サンプルからのキャリーオーバーを極力排除できるため、高精度なエクソソーム分析や機能解析に最適です。もっと読む
  著者:   作成:2017/5/10 17:00:37 ターゲットバリデーションより見つけられた創薬標的プロテインを用いて創薬リード化合物の探索(Screening)を行います。その場合低分子医薬か、抗体医薬か、プロテイン-プロテインインターラクション(PPI)を阻害するようなサイクリックペプタイドのような中分子医薬か、更に最近話題になっている免疫阻害剤のどのリード化合物を探索するかは、その標的プロテインの機能から判断する必要があります。 今回は


化合物の分子を可視化するHigh Definitionイメージング 脱離エレクトロスプレーイオン化(DESI)イメージングとは、マトリックス塗布などの前処理の必要がないイオン化技術で、電荷を有するスプレー溶媒によって、試料をイオン化します。 DESI は非破壊的なソフトイオン化であり、単一の組織切片を複数回分析することができます。DESI による測定後の組織切片を再利用し ...もっと読む
  著者:   作成:2017/3/8 19:00:23 疾患の動的ネットワークのプロテインープロテイン相互作用のシステム、すなわち、それぞれの疾患における臨床バイオマーカーの解明し、更にゲノムの情報や臨床検査に用いられている項目の値などを取り入れ、IT技術を用い総合的に判断することで、その疾患の患者さんの層別が出来ると考えています。 そして、この様な総合判断が一般化すると、現在市販されている医薬品の個々の患者さんにあった最適な選択も可能にし、更に


測定から意思決定までをわずか数秒で実現! 製品の偽装や不良品・劣化品との差異解析はメーカーにとって大きな課題です。しかし、従来の技術ではサンプル前処理と分析、データの解釈に時間がかかるため、分析者の大きな負担となっていました。 DART QDa with LiveIDシステムは、下記の組み合わせによって、これらの課題に対するソリューションを提供します。 ①堅牢で ...もっと読む
  著者:   作成:2017/1/25 19:00:02 標的疾患の臨床試料から抽出される「動的ネットワーク」を構成するタンパク質群に対する薬剤などのキネティックスが解析されれば、一気に疾患メカニズムと治療標的、候補薬剤の同定に迫ることが可能となります。 そこで、臨床プロテオミクスとメタボロームを基に、ネットワークバイオマーカーを実験的に証明する必要があり、それぞれのバイオマーカーの相互作用、言い換えるとプロテインープロテイン相互作用(PPI)を解


数万のシングルセルに対し数百の遺伝子を同時解析BD社のBD Genomicsグループは、独自のMolecular Indexingテクノロジーを基本に、シングルセル解析システム " Rhapsody "を開発しました。このシングルセル解析システムは、数万のシングルセルをキャプチャーし、数百に上る標的遺伝子に対して個々の発現をデジタル定量化することが可能です。分離されたシングルセルのQC ...もっと読む
  著者:   作成:2017/1/12 17:00:09 東京大学生産技術研究所の会原幸一先生らは臨床バイオマーカーで正常(健康)状態と異常(疾病)状態の違いを定量的に示すことができるため、癌、心臓病、糖尿病などの診断において広く使われていますが、従来の静的バイオマーカーは、正常状態と疾病の早期状態や病態悪化の初期状態の違いをはっきり識別することが困難(なため)で、疾病の早期診断や病態悪化の予兆検出をするには有効ではないため、正常状態と病態の臨界状態、


化学的に多様な骨格のヒト内在性リガンドが400化合物含まれたライブラリ  Greenpharmaヒト内在性リガンドライブラリは、オーファン受容体の研究におけるリガンド探索や、新しい疾患代謝経路の解明に有用です。 ドラッグディスカバリーでは強いアフィニティー分子の中からヒットを選ぶので後のオプティマイズや工夫が困難であったり、他社と似通った化合物やターゲ ...もっと読む
  著者:   作成:2016/12/7 17:00:30 前回述べたように現症診断にまだ多くを頼っている臨床の現場と、ゲノムから解析されたバイオメカニズムを用いターゲットを予想して科学的に開発された医薬品の間に、まだまだ大きな谷があって、そこを科学的に結びつけることがまだ十分でないためにその谷を埋めることが出来ないのが現状ではないでしょうか。 そのためには何が必要なのでしょうか?私は臨床の現場で起きている現症を分子レベルで解明することが非常に重要に


細胞本来の生育環境を正確に反映した細胞培養システムAvatarシステムは、細胞の機能・外部特性・内部特性(遺伝子的特性等)を維持したまま培養できる細胞培養システムです。採取された貴重な細胞が正常に増殖し、意味のある結果を導き出すためには本来の状態を維持する環境が必要です。Avatarシステムは、生体内環境状態を再現できる初めての細胞増殖システムで ...もっと読む
  著者:   作成:2016/11/24 8:00:26 それでは、本題の「創薬よ何処へ」に入りましょう。そこで初めは創薬研究現状と個別化医療などについて少し考えてみたいと思います。 近年創薬の分野は、以前から行われてきた低分子医薬、1990年後半から盛んに開発が行われ2000年初頭に製品化された抗体医薬、更にプロテイン-プロテインインターラクション(PPI)を阻害するようなサイクリックペプタイドのような中分子医薬や、ロシュ・ジェネンテックの抗がん剤の


核酸サンプルの長期室温安定保存が実現GenTegra社の特許取得済みの核酸保存用製品GenTegra(精製したDNA・RNA)およびGenPlate(血液サンプル)は、室温での多サンプルの長期保存や輸送に大変便利にお使い頂けます。もっと読む
  著者:   作成:2016/11/9 17:08:32 日本ロシュから鎌倉研究所に日本電子の質量分析装置のD-300が納入されるのでその日から出社して欲しいと連絡があり、昭和56年6月にD-300と一緒に入社することになりました。ただ、念願だったFABイオン化をD-300にどうしても付けたい思い、当時日本電子の営業担当だった栗原氏(現日本電子社長)にD-300に一番小さい電子顕微鏡の電子ガンを付けて欲しいとお願いしたら、栗原氏から「中山さん、それはF


ナレッジ・ベースド・フィルターで厳選した200植物由来の800抽出物が含まれたライブラリ  Greenpharma社は最も多様性に富んだフィトケミカル製品を揃えるために、ナレッジ・ベースド・フィルターにより200植物を内因性および外因性の基準から選定しました。 これらの植物は異なる地域に自生し(外因性基準)、科・属、そして種の多様性(内因性基準)から選択されて ...もっと読む
  著者:   作成:2016/10/12 17:00:52 はじめまして。バイオシス・テクノロジーズの中山登です。 もう中外製薬を退職して2年以上になりますが、未だに「ロシュ・中外の中山さん」とよく言われ、こちらの元の所属の方が皆さん良くご存知のようです。さてこの度、このコーナーで「創薬よ何処へ」いうテーマでコラムを書くことになりました。この題名を見て皆さんはこの人は何を考えているのかとお思いになる方もお有かと思います。しかし、今の創薬は今までの低分子創薬


貴重なサンプルのための超低温保存ソリューションMDF-DU702VX-PJのイメージ MDF-DU702VX-PJ TwinGuard(デュアル冷却システム)を採用しています。-70℃まで冷却可能な独立冷凍回路2基(A/B)で-85℃運転。万が一片側冷凍回路にトラブルが発生しても、もう一方の冷凍回路で、約-70℃を維持します。 収納効率に優れる外扉断熱方式と、温度分布に有効な内扉を複合的に採用した新プ ...もっと読む


創薬よ何処へ:読者コメント
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    株式会社バイオシス・テクノロジーズ 取締役&CTO(元・中外製薬株式会社研究本部化学部分析グループ長)中山 登 氏による創薬研究コラム

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