海外学会ダイジェストASEMV2017 (The American Society for Exosomes and Microvesicles) いくつかの発表でグリオーマが焦点に - バイオマーケットjp

いくつかの発表でグリオーマが焦点に


トップ  >  海外学会ダイジェスト  >  ASEMV2017 (The American Society for Exosomes and Microvesicles)  >  いくつかの発表でグリオーマが焦点に

  著者:  作成:2017/11/7 14:00:59

火曜日最後の講演にはミネソタ大学小児科血液・腫瘍学部のMichael Olin博士が起ち、癌細胞、特にグリア芽腫(GBM)細胞によって放出されるエキソソームが誘導するCD200免疫阻害経路を阻害する経路を活性化するペプチドを同定したことを発表した。ペプチドおよび腫瘍抽出物の注射剤が、自然型グリオーマを有するイヌにおいてグリオーマを減少・排除することを示したのである。Olin博士らは治療用ペプチドを臨床使用可能にすることを目的とした企業、OX2 Therapeutics(http://www.ox2therapeutics.com/)を設立し、1年以内に実現可能にすることを目標としている。
この日はハーバード大学医学部神経学教授兼マサチューセッツ州総合病院遺伝学者であるXandra Breakefield博士が、多形性グリア芽腫の厳しい予後を強調したばかりであった。

この疾患の平均的な余命は診断から15か月で、この20年、治療に全くの進歩がないのが現状だと言う。Breakefield博士の説明によると、神経膠腫分泌細胞外小胞(EV)は、通常は腫瘍微小環境の30〜40%を構成する小膠細胞によって取り込まれるのだという。そして、通常、ミクログリアは脳内にセンチネルとして働き、積極的に環境を感知し、必要に応じて「戦士」と「育成者」の機能を果たすことに気づいたのだという。この重要な感覚的役割を制御する遺伝子は、ミクログリア「感覚器」と呼ばれている。Breakefield博士の研究は、神経膠腫から放出されたEVがミクログリア感覚器を遮断するように作用することを示している。つまり、「戦士」機能を弱めて「センチネル」機能を無効にし、腫瘍をケアして保護するために「育児」機能を変換するのだ。今後、GBM療法に関する研究は、ミクログリアの標的化および感覚器機能のアップレギュレーションに焦点を当てることで成功するかもしれない、とBreakefield博士は提案した。

Breakefieldに続き、コロラド大学(デンバー)准教授兼Nervous System Repositoryの研究ディレクターであるMichael Graner博士が GBMのEVsと星状細胞についての発表を行った。 Graner博士は、GBM EVsが、レシピエントの星状細胞における癌型シグナル伝達経路を活性化することによって、星状細胞のEVへの移動と、GBM EVsの星状細胞非依存的な増殖が促進去れることが軟寒天状で観察されたことを報告した。星状細胞は、特にウイルスのように見える実体に対する炎症反応の領域において、腫瘍細胞増殖の増加を伴う腫瘍促進環境を作り出すために様々な因子を放出する、と博士は説明した。

 

続きを読む
ログインしてください
  •      

この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
このエントリーをはてなブックマークに追加

投票数:20平均点:4.00

      おすすめ製品・サービス

      デッドボリュームわずか 6uL の次世代ディスペンサー MANTIS はマイクロダイアフラムポンプ搭載の分注ヘッドが6種類の異なるサンプル試薬を高精度自動分注します。弊社独自のマイクロダイアフラムはポンプ内の液量を固定化することで精密な分注を実現します。エアフローによりダイアフラムポンプを開閉するのでサンプル試薬の非接触超精密分注を可能にし、クロスコンタミを回避します。もっと読む
      機能性食品素材成分等の免疫賦活作用に関するエビデンスデータ取得を支援するマクロファージ受託評価試験サービスを提供しています。 これまでに自然免疫応用技研では様々な企業様から免疫活性化成分(βグルカン、乳酸菌、クロレラ等)の評価試験を受託した実績を有しています。もっと読む
      構造多様な480の生物活性低分子有機化合物を厳選/機能性化粧品・医薬外品向けバルク供給も可能 Greenpharma天然有機化合物ライブラリーは、Greenpharma社のケモインフォマティクス・医薬品化学・生薬学の専門知識を駆使して作製された、多様で純粋な天然物由来の低分子有機化合物ライブラリーです。 Greenpharma社が保有するデータベースには、約15万種の天然有機化合物の構造が集積されており、化学的に多様な生物活性化合物のサブセットを選抜しました。 この中には、アミノ酸、ペプチド、核酸、長鎖脂肪、金属は含まれていません。より多くの異なるフィトケミカルファミリーが含まれるように厳選されています。もっと読む

      バイオマーケットjpは、ライフサイエンス研究者・バイオビジネス関係者のための会員制サイトです。

      ユーザー登録すると...

      コンテンツの全文表示・コメント投稿・各種お申し込み・ダウンロード等、

      様々なユーザー専用機能をご利用いただくことができます。

       

      ユーザー登録は1分で完了

      ユーザー登録は無料

      運営者:バイオアソシエイツ株式会社

      運営会社:バイオアソシエイツ株式会社
      •      

      登録ユーザー数
      3281人
      2019年08月20日 現在
      新メンバー
      52-24 2019/8/20
      みわんこそば 2019/8/20
      ttsuji 2019/8/19
      mater 2019/8/14
      HKSRDC 2019/8/13
      kyo03 2019/8/13
      Messi 2019/8/9
      のん 2019/8/9
      メッシ 2019/8/9
      Anton Pa 2019/8/8
      aiueo 2019/8/6
      タムタム 2019/8/5
      栄ちゃん 2019/8/3
      しの 2019/7/31
      よしおか 2019/7/30
      29 人のユーザが現在オンラインです。 (1 人のユーザが ライフサイエンスレポート を参照しています。)
      登録ユーザ: 0 ゲスト: 29
      BioQuick ニュース

      BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
      BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

      抗体よもやま話
      創薬よ何処へ

       

      クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
      バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。