バイオ研究者向けLC-MS講座 「LC/MS/MSのData Dependent Acquisitionにおける多価イオン設定に関する注意点」 - 質量分析屋のネタ帳

LC/MS/MSのData Dependent Acquisitionにおける多価イオン設定に関する注意点


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  著者:  作成:2019/1/17 11:00:00

こんにちは! 質量分析屋の髙橋です。


プロテオミクスの研究者の中には、LC/MS/MSのData Dependent Acquisition(DDA)の機能を使ってプロダクトイオンを取得し、タンパク質の同定を行っている方が沢山いらっしゃると思います。分子量にも依りますが、ペプチドの多くはESIにおいて多価イオンを生成するために、DDAの設定で“多価イオンのみをプリカーサーイオンとして選択する”機能を使う場合が殆どです。


この機能は、高分解能質量分析計で用いられる場合が多く、多価イオンであるか否かをシステムが認識するのは、同位体ピークの分離挙動だと推測されます。即ち、図1に示すように同位体ピークのm/z間隔が、1価イオンは1、2価イオンは1/2、3価イオンは1/3になる事に依るものです。


 


           図1 イオンの価数と同位体分離挙動


   


ここで、ESIでは試料成分の濃度が高い時、クラスターイオンが生成される事が知られています。そして問題になるのが、クラスターイオンの多価イオンも生成される事があると言うことです。


 

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