LCMSで観測されるバックグランドイオン-2

LCMSで観測されるバックグランドイオン-2

質量分析屋の髙橋です。前回に引き続き、LC/MSで観測されるバックグランドイオンについて紹介します。前回は正イオンの例でしたが、今回は負イオンの例です。負イオン検出のESIやAPCIで、m/z 255や283のイオンを見た事はないでしょうか?前者はパルミチン酸(C16H32O2、モノアイソトピック質量256.240234 Da)、後者はステアリン酸(C18H36O2、モノアイソトピック質量284.271515 Da)の[M-H]-です。それぞれの[M-H]-の精密質量は、255.23293、283.26422となります。また、二重結合が1つ入ったm/z 253や281イオンが観測される事もあります。
下の図は、m/z 255, 283イオンが観測されている負イオン検出でのLC/MSのバックグランドマススペクトルです。

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