バイオ研究者向けLC-MS講座 「質量分析計による測定の基本はイオン化にあり:FAB編」 - 質量分析屋のネタ帳

質量分析計による測定の基本はイオン化にあり:FAB編


トップ  >  質量分析計による測定の基本はイオン化にあり:FAB編

  著者:  作成:2017/10/19 10:30:00

こんにちは! 質量分析屋の髙橋です。


最近3回に亘ってイオン化について書いています。EI, CI, FDに続いて今回はFAB。質量分析はイオンを分析する方法なので、何か測定したい試料(その中の特定の成分)がある時、先ずはそれをイオン化しなければマススペクトルを得ることが出来ないので、質量分析の基本は、先ずはイオン化な訳です。


前回のFDと今回のFAB、今質量分析計を使っている人の中で、この2つのイオン化を知っている人あるいは実際に使っている人(使える環境にある人)はかなり少ないと思いますが、知識として知っていても損はないでしょう。私自身、前職である日本電子ではFABは頻繁に使っていましたが、最近では殆ど使うことがなくなりました。 FABはfast atom bombardmentの略、日本語では高速原子衝撃法です。


FABイオン化は、現在汎用的に使われているイオン化法の中では、MALDI(matrix assisted laser desorption ionization、マトリックス支援レーザー脱離イオン化)に似ています。イオン化促進剤としてマトリックスウを使うこと、真空中のイオン化であること、金属製のターゲットに試料とマトリックスを混合して塗布すること、の3点は共通しています。マトリ...

 

続きを読む
ログインしてください

    この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
    このエントリーをはてなブックマークに追加



    友達にメールで勧める友達に伝える

    投票数:40平均点:4.50
    • 自己紹介
      はじめまして。質量分析屋こと、エムエス・ソリューションズの髙橋 豊です。このコーナーで、バイオ研究者向けの LC-MS に関する話題を提供していくことになりました。 私が 質量分析 ( mass sp…続きを読む (2016-4-19)  
    • 質量分析計におけるキャリブレーションの重要性
      こんにちは。質量分析屋の高橋です! 初回は、 質量分析計 (MS装置)における キャリブレーション の話です。 MS装置の キャリブレーション とは、MSで得られるマススペクトルの横軸…続きを読む (2016-5-18)  
    • マススペクトルから何がわかる?
      マススペクトルは質量分析によって得られる最も基本的なデータであり、縦軸を信号強度、横軸を m/z で表した二次元表示です( mとz はそれぞれイタリック体で表記)。 ここで、 m はイオンの質量…続きを読む (2016-6-1)  
    • m/z とは?
      こんにちは! 質量分析屋の髙橋です。 第一回目、第二回目共に、マススペクトルの横軸である m/z について触れています。今回は、このことについて、もう少し掘り下げて考えてみます。 日本質量分析…続きを読む (2016-6-15)  
    • MSで得られる質量情報について
      こんにちは。質量分析屋の高橋です。二回目の「マススペクトルから何がわかる?」で、“質量分析では分子の質量情報が得られる”と書きました。 “質量分析で得られるのは分子量情報ではないのか?”と思われ…続きを読む (2016-7-6)  

    おすすめ製品・サービス

    全てを1本のチューブで行う、シンプルかつ迅速なワークフローを実現 Enzymatics社の5x WGS (Whole Genome Sequencing; 全ゲノムシーケンス) ライブラリ調製アッセイでは、次世代シーケンス用ライブラリ調製の全ての工程 (断片化を含む) を1本のチューブで行うことができます。 自在にサイズ調節可能な酵素ベースの断片化と、シンプルで迅速なワークフローにより、Illumina社の次世代シーケンサーで直ちにシーケンス可能な高品質ライブラリを2.5時間以内に調製できます。 高効率な断片化とライゲーション試薬、さらに最適化されたPCR試薬を組み合わせることで*、5x WGSライブラリ調製アッセイは、 次世代シーケンス用ライブラリ調製における品質、スピードおよび処理能力という課題に対する唯一の解決策となり得ます。 *PCRフリーも可能ですもっと読む
    構造多様な480の生物活性低分子有機化合物を厳選/機能性化粧品・医薬外品向けバルク供給も可能 Greenpharma天然有機化合物ライブラリーは、Greenpharma社のケモインフォマティクス・医薬品化学・生薬学の専門知識を駆使して作製された、多様で純粋な天然物由来の低分子有機化合物ライブラリーです。 Greenpharma社が保有するデータベースには、約15万種の天然有機化合物の構造が集積されており、化学的に多様な生物活性化合物のサブセットを選抜しました。 この中には、アミノ酸、ペプチド、核酸、長鎖脂肪、金属は含まれていません。より多くの異なるフィトケミカルファミリーが含まれるように厳選されています。もっと読む
    タンパク質分離をより確かに - タンパク質の分離に関わる様々な問題を解決する新規カラム BioResolve RP mAb Polyphenyl カラムのイメージ BioResolve RP mAb Polyphenyl カラム 高い分子量と、複雑な構造をもつタンパク質の分析には多くの困難が伴います。 粒子径2.7 μmのソリッドコアパーティクル、新規官能基を採用することにより、分離の向上のみならず、キャリーオーバーの改善も実現させ、同時に、タンパク質の逆相分離で一般的に用いられる高温、イオンペア試薬に由来する問題も低減します。 また、ガードカラム、タンパク質分析に特化したスタンダードもラインアップしており、初めてタンパク質分析を行う際にも安心な手順書、分析例など、サポートも充実しています。もっと読む
    運営会社:バイオアソシエイツ株式会社

    バイオマーケットjpは、ライフサイエンス研究者・バイオビジネス関係者のための会員制サイトです。

    ユーザー登録すると...

    コンテンツの全文表示・コメント投稿・各種お申し込み・ダウンロード等、

    様々なユーザー専用機能をご利用いただくことができます。

     

    ユーザー登録は1分で完了

    ユーザー登録は無料

    運営者:バイオアソシエイツ株式会社

    質量分析屋のネタ帳
    • 髙橋 豊
      質量分析に関する技術コンサルティングを提供するエムエス・ソリューションズ株式会社 髙橋 豊 氏によるLC-MS講座です。 バイオ研究者向けにLC-MSに関する様々な話題やLC-MSの操作で注意すべき点などを分かりやすくご紹介します。

    にほんブログ村 科学ブログ 生命科学へ
      登録ユーザー数
      3136人
      2019年02月19日 現在
      新メンバー
      semaglut 2019/2/16
      maxdouwe 2019/2/15
      もぐもぐ 2019/2/14
      いばくま 2019/2/14
      ymmtms 2019/2/12
      _humanme 2019/2/10
      mtsutsui 2019/2/7
      しゃけ 2019/2/7
      24 人のユーザが現在オンラインです。 (1 人のユーザが 質量分析屋のネタ帳 を参照しています。)
      登録ユーザ: 1 ゲスト: 23
      BioQuick ニュース

      BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
      BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

      抗体よもやま話
      創薬よ何処へ

       

      クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
      バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。