抗体書籍の著者による抗体基礎知識 「抗体づくりのトラブル談 その1.C末端配列が!」 - 抗体よもやま話

抗体づくりのトラブル談 その1.C末端配列が!


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  著者:  作成:2018/2/13 13:30:18

大海 忍

 実験には失敗がつきものです。なぜかというと、研究を推し進めるための実験は、ひとつひとつの実験結果をどう解釈し、次の実験をどのように計画するかによって、真実に近づくための手段となるか、道を踏み外して結局は無駄になってしまうか分かり得ないからです。私が在職していた頃、卒業研究をほぼやり終えた学生が、卒論発表の時期になって、「実験方法と結果がはっきりしている研究テーマをもらえれば、このようなつまらない内容にはならなかった。」と愚痴って、近くにいた博士研究員や大学院生が慌てたことがありました。彼の実験は失敗だったわけではなく、意外性のある結果が得られなかっただけです。どこぞのビッグジャーナルに論文発表することを夢見るような人は、これを失敗ととります。しかし、実験そのものの失敗がない限り、ネガティブな結果でも立派な成果といえます。本当は、一見つまらない結果でもしっかり記録して発表できることが望ましいです。前置きが長くなってしまいましたが、今回は抗体作成時の失敗についてです。

 私が東京大学医科学研究所へ異動して間もない頃です。上司であった教授の研究テーマを手伝うことになり、白血球の活性...

 

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