抗体書籍の著者による抗体基礎知識 「阻害剤の抗体で副作用追跡を」 - 抗体よもやま話

阻害剤の抗体で副作用追跡を


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  著者:  作成:2015/10/14 17:00:28

大海 忍

2015年のノーベル生理学・医学賞は皆さんにとってサプライズでしたか。
私はこういう評価も当然ありと考えます。前評判が高いトレンディな研究よりも、地道に長年かけて積み上げた研究成果は、いずれはいろいろな意味で芽を吹き始め、科学にとって大きな財産でもあります。 大村智先生とはじめてお会いしたのは1995年の秋だったと記憶しています。
そのころ私は、細胞死(アポトーシス)の研究を開始して間もない時期でした。 神経突起誘導因子として大村先生が発見されたラクタシスチン[参考文献1, 2]が細胞死とどのような関係にあるかを調べたく、北里大学のラボへ伺ったわけです。

ラクタシスチンはその少し前に、細胞内たんぱく質分解酵素のひとつであるプロテアソームに特異的に作用する阻害剤であるとの報告[参考文献4]があり、プロテアーゼを研究してきた私にとっては興味深い物質でした。
そして、白血球由来のがん細胞が分化する過程でラクタシスチンがアポトーシスを惹起することを速誌に発表できたのが同年の12月でした。[参考文 献3]

ラクタシスチンは、プロテアソームの触媒サブユニットのひとつに結合してたんぱく質分解活性を阻害することが...

 

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