海外学会ダイジェストASEMV2014(American Society for Exosomes and Microvesicles)炎症性胃腸炎患者における管腔内EV - バイオマーケットjp

炎症性胃腸炎患者における管腔内EV


 >  海外学会ダイジェスト  >  ASEMV2014(American Society for Exosomes and Microvesicles)  >  炎症性胃腸炎患者における管腔内EV

  著者:  作成:2015/1/28 9:00:00

三橋マサト博士はカリフォルニア州アールバイン、NanoSomiXのチーフ研究員で、元日立化学研究所の主幹研究員(カリフォルニア州ロサンゼルス)である。彼は、炎症性胃腸炎のクローン病と潰瘍性大腸炎が如何に非侵襲的なバイオマーカーを必要としているかを力説した。三橋博士のグループは、炎症発症中である患者の腸管腔内EVを、健康体コントロールのそれと比較し、遺伝子発現上の違いの有無を調べた。サンプルとして、11人の健康体患者、13人のCD患者、そして21人のUC患者から腸管腔液(ILF)が採取された。分離されたEVの平均サイズは、濃度5×1011粒子/mLで150nm(範囲:50ー400nm)であった。上皮防御遺伝子(EPCAM, MUC2, TFF1, DEFA3)および白血球活性化マーカー(CD45, TGFB1, S100A9)の発現は健康体とIBD患者では大いに異なっていた。多変量分析(Minitab)の使用により、mRNAは健康体のサンプルをUC患者 (予測精度83%) とCD患者(予測精度75%)から区別することば可能であった。便サンプル内からこれらのEV mRNAが非侵襲的に検知可能か否かを調べるため、グループはさらに便サンプル中のEV mRNAを数量化した。結果、EV mRNAがILF内および便中浮遊物内の両方に存在することが判明した。裸のRNAが検知されなかったのは、内因性リボヌクレアーゼによって消化されたためだと考えられる。結果として、IBD患者の管腔液からEVを分離するのは可能であり、健康体のそれとは異なる遺伝子発現を有する、と三橋博士はまとめた。これらのEV中のmRNA量は炎症の度合いと関係する。EVをIBD用炎症バイオマーカーとして活用するためには、さらなる研究が必要である。

 

続きを読む
ログインしてください

    この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
    このエントリーをはてなブックマークに追加

    « 血清および血漿由来EVのmiRNAとmRNAのプロファイリング



    友達にメールで勧める友達に伝える

    投票数:41平均点:4.88

    おすすめ製品・サービス

    フルスペクトル分子イメージング
    MALDI、DESI、イオンモビリティー、高分解能質量分析を融合した高精度・高空間分解能分子イメージング 生理学と細胞機能をより理解し、組織または生体全体における薬剤の分布をモニター、可視化する目的で、ウォーターズでは、MALDI、DESI、イオンモビリティー、高分解能質量分析の技術の長所を融合しました。 空間分解能に優れ、質量分析イメージングとして実績の高 ...
        運営会社:バイオアソシエイツ株式会社

        バイオマーケットjpは、ライフサイエンス研究者・バイオビジネス関係者のための会員制サイトです。

        ユーザー登録すると...

        コンテンツの全文表示・コメント投稿・各種お申し込み・ダウンロード等、

        様々なユーザー専用機能をご利用いただくことができます。

         

        ユーザー登録は1分で完了

        ユーザー登録は無料

        運営者:バイオアソシエイツ株式会社

          登録ユーザー数
          2966人
          2018年04月22日 現在
          31 人のユーザが現在オンラインです。 (1 人のユーザが ライフサイエンスレポート を参照しています。)
          登録ユーザ: 0 ゲスト: 31
          BioQuick ニュース

          BioQuick Newsは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中の生命科学関連のニュース・トピックスをタイムリーにお届けします。BioQuick Newsは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
          BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill.

          抗体よもやま話
          創薬よ何処へ
          アクセスカウンター
          DATEVisits/PVs
          2018/04/22:690/5957
          2018/04/21:719/18607

           

          クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
          バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。