抗体よもやま話 読者コメント Re: 一本鎖抗体は是か非か【Re: 一本鎖抗体は是か非か - ご感想・意見交換 - 読者コメント】 - バイオマーケットjp

Re: 一本鎖抗体は是か非か

対象モジュール 抗体よもやま話
件名 一本鎖抗体は是か非か
要旨 分子生物学的技法をもっていて様々な抗体をつくりたいと思うとどうしてもここへ行き着くようです。一本鎖抗体(scFv, single chain Fv)は、抗原との結合に必要な抗体遺伝子の部分(重鎖と...

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atsushi_takayanagi

なし Re: 一本鎖抗体は是か非か

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/12/11 17:32
atsushi_takayanagi  シニア   投稿数: 4
大海先生
>これらのコンパクト抗体は一価なので抗原とのアフィニティーが低くスクリーニングで苦労するとのことですが、
 いえ、スクリーニング自体はタンパク抗原等では容易です。しかし、その中から高親和性抗体を濃縮・選別する方法が案外難しいというか面倒です。この辺はいろいろとノウハウ的なものがあります。通常欠失クローンの方が大腸菌に負荷がかからないせいかphageの増殖が早いのでパンニング(抗原での選抜>大腸菌での増幅)を行いすぎると親和性の弱い欠失クローンばかりになることもあります。また得られたクローンによるELISAのシグナル強度は、培養上清に含まれるファージ量にも寄りますので親和性の指標にはなりません。このため親和性の高いクローンを選抜するにはファージを含む大腸菌上清という汚い溶液でも分子間相互作用を測定可能な機器を使うのが早道です。商業的に行っているところは得られたクローンの親和性を上げるため変異を導入する手法を併用しているそうです。
なお親和性の低いscFvしか取れなかった場合は、多量体化タグを付けてしまう力業もあります。
 また、scFvライブラリーのようにhelper phageを使うものは実際の抗体提示率は以外に低く<10%であること(ほとんどはscFvを提示していないphageであること)も気に留めておいた方が良いかもしれません。スクリーニング効率を向上するため、抗体提示率を向上させる方法も複数報告されています。
 最近はファージディスプレイの方法論的な報告は減っていますので、成熟した技術になりつつあるのでしょう。その割はあまり広まっていないような。。まあ良いライブラリーを作るのは面倒ですし、あるいは発現ライブラリーなので増幅し過ぎると劣化しやすい欠点もあるからでしょうか(=大量に配布できない)?欲が出るからか?
 なお in vitro での抗体作成の魅力としては、動物を免疫する方法では出来ない効果的なサブトラクション(似ているものには結合しない抗体)や逆に異なる抗原上の共通エピトープに結合する抗体を得ることが可能な点もあります。
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