ALSとFTDの進行を遅らせる可能性があるIL-17Aブロックに関する画期的な研究結果

ALSとFTDの進行を遅らせる可能性があるIL-17Aブロックに関する画期的な研究結果

ケースウェスタンリザーブ大学医学部の研究者らと共同研究者たちは、変異した際に筋萎縮性側索硬化症(ALS)(ルー・ゲーリッグ病)と前頭側頭型認知症(FTD)という二つの衰弱性脳疾患の一般的な原因となる遺伝子を発見しました。この研究では、この変異遺伝子C9ORF72によって生成されるタンパク質が、強力な炎症分子であるインターロイキン17A(IL-17A)の生成を調節することにより、免疫系に影響を与えることがわかりました。ALSは中枢神経系のニューロンの喪失により進行性の麻痺を引き起こす神経変性疾患です。ALS患者は、筋肉機能が衰えるにつれて悪化する脳の自己免疫疾患と炎症をしばしば有しています。

アーロン・バーバリー博士(Aaron Burberry, PhD)は、医学部病理学科の助教授であり、この研究の主任研究員です。約10%のALS患者に影響を与えるC9ORF72変異を持つマウスモデルで、IL-17A遺伝子をブロックすると脳の炎症が減少し、運動能力が向上することを発見しました。

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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